米国株安や円高にもかかわらず買い戻しが入って堅調な場面もあり、底堅い展開清水洋介の「日々是相場」夕刊(2/2 ページ)

» 2012年02月16日 15時30分 公開
[清水洋介,Business Media 誠]
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明日の相場雑感

 米国株は軟調となりましたが、日本市場は底堅さを確認して堅調となりました。売り先行で始まったものの、外国人も株数では売り越し、金額は買い越しと引き続き買戻しを急ぐような動きもあって、指数を下支え、押し上げるような展開になったと思われます。ただ、さすがに昨日の高値水準を意識すると上値も重くなり、いったん上値の重さが嫌気されると目先的な過熱感が強いだけに慌てて、利益を確保しようという動きも出てくるのだと思います。

 ここのところ日中の動きが小さい日が続いていましたが、いったん動き出すと大きな動きとなってくることも多くなりました。「振れば土砂降り」ではないですが、動かないときは「動かない」ということでコンセンサスが出来上がってしまって、誰もが何をしても無駄だろうということで動かず、いったん動きが出るとその動きに向かうよりは追随する方が安心感もあるということでさらに動きが出てくるということなのだと思います。

 それだけ周りを見て、付和雷同的に何が何だかわからないまま売り買いをしているという向きが多いということであり、トレンドが大きく出ているときとか、全く出ていないときはしっかりと儲かるのでしょうが、トレンドの変化があるときには、儲からないということなのだと思います。流行やトレンドをみつけることが比較的簡単にみつけ易く、誰もがみつけてその動きに乗るものだから、その動きが増幅させられると言うことなのでしょう。

 タレントなどの流行、洋服などの流行も同じようなことで、誰もが流行に乗ろうとすることで、テレビはいつ見ても同じタレントが出ているというようなことになるのだと思います。株式相場も全く同じようで、流行に乗るということが必須とばかりにマスコミも投資家も黒いものを白と見て騒いでいるという気がします。目先の流ればかりに目がいくものだから目先の動きが極端になり、その結果大きな流れも見誤るということになるのだと思います。

清水洋介氏のプロフィール

慶應義塾大学法学部卒。1983年に大和證券に入社、以来、マネックス証券、リテラ・クレア証券で相場情報などに携わってきた。営業やディーラーの経験を基に、より実戦に近い形でのテクニカル分析、市場分析に精通している。日本証券アナリスト協会検定会員、日本テクニカル協会会員。著書に『江戸の賢人に学ぶ相場の「極意」 』 (パンローリング)、『儲かる株価チャート集中セミナー』(ナツメ社)。清水洋介の「株式投資の羅針盤


※掲載されている内容は、コメント作成時における筆者の見解・予測であり、有価証券の価格の上昇または下落について断定的判断を提供するものではありません。
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