1000年前の世界都市人口ランキングから見えてくるものちきりんの“社会派”で行こう!(2/2 ページ)

» 2012年05月28日 08時00分 公開
[ちきりん,Chikirinの日記]
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3000年の世界で一番大きな都市は?

 次に時系列で見てみましょう。何と紀元前1800年から推計値があります。これを見ると、世界の大都市が存在していたエリアが、過去4000年の間にどう変わって来たかがよく分かります。

歴代の世界の都市人口ランキング

 テーベはエジプトのルクソールの近くにあった古代都市ですね。その後、長安、ローマ、コルドバと世界トップの都市は移り変わっています。この表にはありませんが、1700年ごろだと江戸もトップ3に入っています。1900年のリストをみると、欧米先進国の都市がずらっと並んでおり、「西欧の時代というのは1900年あたりだったのね」と分かります。

 そして、こういう資料を見ていて自然に思い浮かぶ疑問は「3000年のトップ10都市はどこだろう?」というものです。

 上位が全部、漢字の都市名だったり、インドと中国だけでトップ10を独占したりなど考えがちですが、そんな風にはならないでしょう。2050年や2100年ならそうかもしれません。でも、1000年というのはとても長いです。今から988年後の3000年に、この地球はどうなっているのか? どんな大陸のどんな都市が栄えているのか。考えるだけでワクワクします。

 最後にもう一度、1000年のトップ10都市と2000年のトップ10都市を見てください。日本からは1000年に京都(平安京)が、2000年には東京がトップ10入りしています。こんな小さな島国でありながら、1000年の時を超えて世界の都市人口トップ10にランキングされ続けているニッポン。ちょっとすごいと思いませんか?

 いや、だからといって、3000年にトップ10入りしているとか言う気はないですけどね。そもそも国の存続自体怪しいし(?)。

 そんじゃーね。

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著者プロフィール:ちきりん

兵庫県出身。バブル最盛期に証券会社で働く。米国の大学院への留学を経て外資系企業に勤務。2010年秋に退職し“働かない人生”を謳歌中。崩壊前のソビエト連邦など、これまでに約50カ国を旅している。2005年春から“おちゃらけ社会派”と称してブログを開始。著書に『自分のアタマで考えよう』『ゆるく考えよう 人生を100倍ラクにする思考法』がある。Twitterアカウントは「@InsideCHIKIRIN」。

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