中国に対する印象が過去最悪――その理由は?(1/2 ページ)

» 2012年06月20日 16時36分 公開
[Business Media 誠]

 日本人は、中国に対してどのような印象をもっている人が多いのだろうか。18歳以上の男女に聞いたところ「良くない印象(どちらかといえばを含む)」と答えたのは84.3%で、過去8回の調査で最悪の状況になっていることが、言論NPOの調べで分かった。逆に、良い印象をもっている日本人は15.6%しかなく、昨年の20.8%を下回った。

 中国に良くない印象をもっている人に、その理由を尋ねると「資源やエネルギーの確保で自己中心的に見えるから」(54.4%)がトップ。次いで「尖閣諸島を巡り対立が続いているから」(48.4%)、「国際的なルールと異なる行動をするから」(48.3%)、「歴史問題などで日本を批判するから」(44.0%)と続いた。

中国に良くない印象をもっている理由(出典:言論NPO)

 中国人にも、日本に対する印象を聞いたところ「良くない印象(どちらかといえばを含む)」と答えたのは64.5%。中国も昨年、日本への印象が悪化しており、一昨年の55.9%から昨年は65.9%に。「今年はやや改善したが、それでも日中関係が最も深刻でこの調査が始まった2005年の水準よりは高い」(言論NPO)。「良い印象をもっている(どちらかといえばを含む)」とした人は31.8%(昨年は28.6%)と昨年を上回っているが、一昨年の水準は回復できていない。

日本と中国に対する印象(出典:言論NPO)

 中国人が日本に対してマイナスの印象をもつ理由として、歴史認識が多い。「過去に戦争をしたことがある」(78.6%)と答えた人が最も多かったが、「日本政府が尖閣諸島で強硬的な態度を取ったから」(39.8%)も4割近くに。

日本に良くない印象をもっている理由(出典:言論NPO)
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