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» 2012年07月03日 10時23分 UPDATE

1人乗りEV「コムス」はコスト低減で60万円以下に、セブンイレブンが宅配に採用 (2/3)

[朴尚洙,@IT MONOist]

狭い路地での走行や駐車時の操作が容易

 シャシーは、コストに優れるスチールを使ったラダーフレーム構造を採用し、車体メーカーとして培ってきたプレス加工/溶接技術により仕上げた。鉛電池が組み込まれている車両下部のプラットフォーム部は、アンダーフレームをコの字断面、クロスメンバーを閉断面にして、曲げ剛性とねじり剛性のバランスを最適化した。

 サスペンションは、前輪がマクファーソンストラット式、後輪が後端ビーム式を採用した四輪独立懸架となっている。最小回転半径が、一般的な軽自動車の4.4メートルよりも大幅に小さい3.2メートルで、狭い路地での走行や駐車時の操作が容易だという。

COMSCOMS (左)「コムス」のシャシーの構造である。(右)前輪にマクファーソンストラット式のサスペンションを採用したことを示している。(クリックで拡大)

 安全性に関する法規定がないミニカーではあるものの、コムスに見合った独自の試験を実施した。衝突安全性については、毎時32キロにおける前面衝突試験で、乗員の安全性と電池が保護されていることを確認したという。

 一般的な乗用車の前面衝突試験は毎時50キロで行うが、交通事故の3分の2が毎時30キロ以下で発生していること、コムスを運転する時間の77%が毎時32キロ以下であることを勘案した結果、毎時32キロの試験でも安全性を確保できると判断した。

 ミニカーで装備が義務付けられているヘッドランプに加えて、車幅灯とテールランプを常時点灯させることで、被視認性を向上した。この他シートベルトは、ベルトアンカー強度試験で欧州法規に適合している。

COMSCOMS (左)「コムス」の前面衝突試験の結果である。(右)さまざまな走路での走行耐久試験も行っている。(クリックで拡大)

 コムスの車両開発を担当したトヨタ車体 製品企画センター 主査の松永豪氏は、「要素技術の開発を含めれば、開発期間は約4年にものぼる。1人乗りEVとして市場に受け入れられるよう、可能な限りコストを低減した。二次電池として鉛電池を採用したのも、低コストで信頼性が高いことによる。コスト低減を意識すると、高コストのリチウムイオン電池はまだ採用できない」と述べている。

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