1974年生まれ、学習院大学文学部卒業。在学中から、テレビ情報番組の制作に携わり、『フライデー』の取材記者として3年間活動。その後、朝日新聞、漫画誌編集長、実話紙編集長などを経て、現在はノンフィクションライターとして週刊誌や月刊誌でルポを発表するかたわらで、報道対策アドバイザーとしても活動している。『14階段――検証 新潟少女9年2カ月監禁事件』(小学館)で第12回小学館ノンフィクション大賞優秀賞を受賞。近著に『死体の経済学』(小学館101新書)、『スピンドクター “モミ消しのプロ”が駆使する「情報操作」の技術』(講談社α文庫)がある。
日韓の闘いの火ぶたが、いよいよ切って落とされた――。
といっても戦争のような物騒な話ではなくて、「国際広報」。要するに、国際世論を味方につけるための“PR合戦”である。
李明博大統領が竹島(韓国名・独島)に上陸したことで、外務省は8月28日、広報用映像資料を作成したり、Facebookなどで情報発信をすると明らかにした。
すると、その2日後、報復とばかりに韓国外交通商省から、「独島」についての正当性をアピールする広報資料を世界中に35万部配布するという談話が流されたのである。
もちろん、これはオフィシャルな宣戦布告みたいなものであって、実際に力を入れるのは著名人にアクションを起こさせたり、デモを仕掛けたりという、ゲリラ戦。つまり、欧米で「スピンコントロール」と呼ばれる「情報操作」だ。ちなみに、この技術に長けた達人を、皮肉をこめて「スピンドクター」と呼ぶ。
個人的には、韓国のスピンコントロールをナメてはいけないと思っている。その理由は、かつて「犬肉食」における国際広報を取材したことがあるからだ。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR注目記事ランキング