巨人と松井、今もなお吹くすきま風臼北信行のスポーツ裏ネタ通信(1/4 ページ)

» 2012年09月27日 08時00分 公開
[臼北信行,Business Media 誠]

著者プロフィール:臼北信行

日本のプロ野球や米メジャーリーグを中心としたスポーツ界の裏ネタ取材を得意とするライター。WBCや五輪、サッカーW杯など数々の国際大会での取材経験も豊富。


 3年ぶりのリーグ優勝は「無敵ジャイアンツ」を満天下に印象付けた。9月22日に東京ドームで行われたヤクルト戦で巨人が6対4で勝利し、43度目のセ・リーグ制覇を達成。本拠地のグラウンドでナインに胴上げされる原監督の姿をテレビ画面越しに見ながら祝杯を交わしたG党の方々も大勢いたはずだ。

 今年1月、白石オーナーがスタッフ会議の場で「無敵ジャイアンツ時代のスタートとなる再興元年としないといけない。V2、V3、さらにV10を目指してほしい」と厳命。球団トップから3年連続のV逸は許されないと勅令を受けたチームはシーズン序盤の失速がうそのような驚異のV字回復を見せ、終わってみれば2位中日に圧倒的な大差をつけて独走状態のままゴールインした。

 もちろん、さらなる高みである日本一を目指すためにはレギュラーシーズン終了後のクライマックスシリーズ(CS)を勝ち上がらなければならない。その結果は“神のみぞ知る”だが、ここまでの戦いぶりを見る限り、巨人の日本シリーズ進出は「固い」と見ていいだろう。投打ともにバランスがとれ、戦力的にも抜きん出ている。

 今オフの戦力補強も普通に考えれば、ウイークポイントが見当たらないのだから大掛かりな再編の必要はあるまい。だが、巨人のフロントが早々と現段階から、その動向を注視している超大物がいる。成績不振でレイズを7月に解雇された松井秀喜だ。

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