“大きな空白”を作り出せ(2/2 ページ)

» 2012年12月11日 08時00分 公開
[純丘曜彰,INSIGHT NOW!]
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“大きな空白”を作り出せ

 とにかく重要なのは、まとまった大きな空白を手持ちで残していること。週末はもちろん、夜や夏休み、さらには、就業時間中でも、午前と午後の中心時間帯は、いつでも融通がつくようにしていてこそ、新しいことが始められる。そのために、朝一や午後一、定時直前に片付けるべきことを詰め込む。どうせ、やった、書いた、作った、という事実の有無だけが問題なのだから、その時間内で終わる程度のやっつけ仕事で済まして、とにかく中心に大きな空白を作り出すことの方が重要だ。

 いくら予定表が空白でも、現実まで空白になるわけではないのだ。予定が空白であってこそ、内外のだれかとじっくり情報交換したり、以前から気になっていたことを調べものしたり、抜け落ちていたことを再発見したり、思わぬことをひらめいたりする。

 むしろ、予定を詰め込んでしまっていると、予定を立てるときに頭の中で考えたことだけで手一杯になり、現実の方が手薄になる。しっかりと事前にチェックマニュアルを作っていたりする方が、チェック項目にリストアップされていないところに致命的な欠陥が潜んでいたりする。こういう大きな問題は、むしろ空白の予定の中での直接の現実の体験においてしか、見つけ出すことができないのだ。

 細切れの時間では、それこそムダになるだけ。せめて2時間、できれば3時間という単位で、空白を作ろう。週末でも、夜でも、あえて予定を入れず、気ままに本を読んだり、あてもなく街を散歩したりしてみよう。そして、これだ、と思う物事があったら、さらにごっそり雑用を切り捨てて、即断即決でそれに取り組んでみよう。(純丘曜彰)

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