あなたはどっちを選びますか? 究極の2択新連載 博報堂・吉川昌孝のデータで読み解く日本人(2/4 ページ)

» 2012年12月14日 08時02分 公開
[吉川昌孝,Business Media 誠]

仲間内の情報を重視

 同様に時間の経過につれてその差が拡大したのは、重視する情報についての2択。「仲間内情報よりもマスコミ情報を重視する方だVS. マスコミ情報よりも仲間内情報を重視する方だ」です。「仲間内情報重視派」は1998年の調査開始以来、着々とその支持を広げて、いまや7割に迫る勢いです。

メディアの情報よりも仲間内の情報を重視する人が増えている

 特に2006年以降の上昇が目に付きます。ブログやSNSなどの利用者が広まり始めたのもちょうどこのとき。その後もTwitter、Facebook、LINEといったサービスがどんどん増えており、この流れは簡単には止まりそうもない勢いです。

 次は2012年に急に動きのあったものです。それは「社会全体のためには不便なこともガマンできると思うVS. 自分自身はやはり便利さを求めてしまうと思う」の2択。これまではともにほぼ50%を境に、ほとんど差もなく推移してきたのですが、最新結果で「ガマン派」が53.1%、「便利派」が46.9%と、初めて5ポイント以上の差が生まれました。

2012年に「ガマン派」が増えた

 「個人のことより社会全体のことを」という気運は3.11の東日本大震災以降高まっています。前回調査が2010年ですので、今回の2012年調査は3.11後初めてのもの。この数字の変化の中にも3.11後の日本人の意識の変化が現れているのかもしれません。

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