彼は記事にあるコメント(冒頭に紹介したやり取り)は、発言の意図と違うと全否定した。彼は、かつて従事した政府系の仕事について答えただけだと語っている。さらに3週間前にニューズウィーク誌の記者から接触されるまで、ビットコインというものは聞いたこともなかったという。
さらに、ビットコインの開発者が利用できる掲示板に、本物のサトシ・ナカモトとみられる人物が久々に登場し、「私はドリアン・ナカモトではない」とコメントを残した。本物がニューズウィーク誌を否定した形になっている。
しかも仮にドリアン氏がビットコインと何ら関係なければ、記事に出てくる彼の詳細な経歴や、本人と自宅の写真などがプライバシーの侵害になるのではないかとの批判が噴出している。そんなことから、すでにネット上では、この記事を執筆したグッドマン記者の過去の住所などプライバシーがさらされ始めている。
当のグッドマン記者は、Twitterでドリアン氏のプライベートをさらしたことについて、「彼は私たちの世界を形作る発明をした」と弁明。だから公益性があるとの理屈だが、本人かどうかが大きな議論を呼んでいる今、そんなふうに語るのは時期尚早だろう。
ブルームバーグ・テレビに登場したグッドマン記者は、「私も最初はサトシ・ナカモトという本当の名前を使っているとは思いもよらなかった」と語った。だが司会者の矢継ぎ早な厳しい質問に、「質問を途中で変えるなんてアンフェアよ」と感情的になる場面もあった。
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