旅行の口コミサイトを運営するトリップアドバイザーは、これまであまり話題にされてこなかった人生の節目の旅「転職旅行」の実態を調査し、その結果を発表した。世帯年収400万円以上の25〜54歳の男女に、転職経験を聞いたところ、61%が「転職したことがある」と回答。転職経験者のうち35%が、前職から次の職場勤務までの休暇期間に宿泊を含む旅行をしていることが明らかに。
2013年の年間転職者数は286万人(統計局労働調査)。転職者数のうち35%が旅行をしているとすると、年間100万人ほどが転職旅行を楽しんでいることになる。「『転職旅行』という呼び名はまだ普及していないものの、転職の合間の旅行は、すでに定着している人生の節目旅のひとつであると言える」(トリップアドバイザー)
転職旅行に行った人に旅の内訳を聞いたところ、国内旅行が56%、海外旅行が44%。平均宿泊数は4.8泊(国内2.7泊、海外7.4泊)、旅行費用は1人当たり12万2000円(国内6万2000円、海外19万8000円)だった。
今回の調査結果を基に「転職旅行」の市場規模を試算したところ、同行者を含めた市場規模は1290億円。これは、新婚旅行の2550億円よりは少ないものの、卒業旅行の550億円を上回り、「転職旅行」は旅行業界において大きな市場と言える。
一方、転職旅行に行った人の84%が「気を使った」と回答。旅行中も70%の人が「必要以上に周囲に伝えないように配慮した」、9%が「できるだけ誰にも伝えずにいた」と回答するなど、双方の職場に配慮しつつ旅をしている人が多いようだ。
インターネットを使った調査で、世帯年収400万円以上の25〜54歳の男女1000人が回答した。調査期間は4月25日から27日まで。
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