化粧品大手のコーセーが4月28日に発表した2015年3月期通期の連結売上高は、前年同期比9.4%増の2078億2100万円で過去最高を更新した。中国人をはじめとする訪日観光客の購買需要などが大きく伸びた。
連結の営業利益は226億4700万円(前年同期比19.6%増)、経常利益は251億600万円(同16.8%増)、当期純利益は120億5700万円(同8.3%増)といずれも過去最高だった。マーケティング投資による増収効果や管理費の抑制などが寄与した。
主力の化粧品事業は、売上高が1528億600万円(同9.5%増)、営業利益が210億5100万円(同18.1%増)となった。高級化粧品を販売する子会社のアルビオンが好業績だったほか、主要ブランド製品の国内販売が順調に推移した。例えば、アジアでも人気の高いスキンケアブランド「雪肌精」はインバウンド需要の取り込みで売り上げを伸ばした。また、2014年4月に買収した米Tarteなどがけん引し、海外全体の売上高も増加したという。
コスメタリー事業の売上高は532億1400万円(同8.8%増)、営業利益は46億9500万円(同1.7%増)となった。セルフメイクブランドの「ヴィセ」や「エルシア」、コンビニエンスストア向けブランドが好調だった。
2016年3月期の連結業績予想は、売上高が2160億円(前年同期比3.9%増)、営業利益が240億円(同6.0%増)、経常利益は為替差損益を織り込んでいないため246億円(同2.0%減)、当期純利益は140億円(同16.1%増)を見込んでいる。
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