この1年間でもっとも印象深かったスポーツ関連のできごとは何ですか?
プロ野球ファン約4200万人のうち、最も多いのは阪神ファン。それではJリーグファンで最も人口が多いチームは? 観戦・参加など、日本のスポーツ参加市場の規模は約3.9兆円といわれる。日本人はどのようにスポーツに関わっているのだろうか。
三菱UFJリサーチ&コンサルティングとC-NEWSは10月4日、共同企画「スポーツマーケティング基礎調査」の結果を発表した。調査は2007年9月1日から同4日まで、ヤフー・バリュー・インサイトのアンケートパネルのうち、全国の中学生を除く15歳から69歳の男女を対象に実施したもので、有効回答数は2000名。
今回の調査によれば、スポーツ用品の購入、スポーツ施設利用や会場費、スポーツのスタジアム観戦など、過去1年間のスポーツ活動への参加にかかる支出を対象としたスポーツ参加市場規模は3兆8773億円。昨年の調査と比較すると、スタジアム観戦費で8.6パーセント、用品購入費で4.9パーセント、施設利用・会場利用費で12.1パーセント増加しており、スポーツ市場における平均支出額が増加していることが分かった。
過去1年間にスタジアムや競技場でスポーツ観戦をした人は30.4パーセントで、昨年の33.2パーセントからやや減少している。しかし、観戦者一人当たりの平均スタジアム観戦回数は3.7回と昨年の3.3回から増加。また、一人当たりのスタジアム観戦にかける支出額も増加しており、観戦一回あたりの支出額は前年比2.8パーセント増の8281円、年間では同8.6パーセント増の3万443円となった。
最も好きなスポーツは4年連続「野球」「サッカー」
最も好きなスポーツは、4年連続で「野球」がトップ。2位も4年連続で「サッカー」となっている。よく観るスポーツに関しても、4年連続で野球とサッカーがそれぞれ1位、2位を占めた。しかし、「よく観るスポーツ」としての「サッカー」は昨年から6.1ポイント減少している。なお、「行っているスポーツ」では、2年連続で「体操・トレーニング・エアロビクス」が最多となった。
好きな有名スポーツ選手は、4年連続でイチロー選手が1位で、好感度は過去4年間で最高の58.2パーセントに達した。2位も4年連続で松井秀喜選手。フィギュアスケートの浅田真央選手の好感度も33.0パーセントと高く、松井選手の好感度との差はわずかだった。
応援している日本のプロ野球チームがある人は46.8パーセントで、昨年から4.3ポイント減少している。ファン人口を推計すると、プロ野球ファンは4183万人となり、チーム別では、阪神タイガースファンが1057万人で3年連続トップ。2位は読売ジャイアンツの1007万人で、こちらも3年連続で2位となった。応援しているJリーグチーム(日本代表チームを除く)がある人は25.7パーセントで、Jリーグファン人口を推計すると2320万人となる。チーム別では、浦和レッズファンが341万人で1位、ガンバ大阪が229万人でこれに続いた。
プロ野球のテレビ中継視聴頻度は、昨年より「かなり減っている」または「やや減っている」と答えた人の割合は46.7パーセントとなり、昨年調査より10ポイント以上減少した。視聴頻度が増加した割合は、「かなり増えている」層と「やや増えている」層を合わせて12.1パーセントで、昨年調査から2.8ポイント上昇している。プロ野球のテレビ中継視聴頻度は減少しているものの、昨年と比較すると若干回復しているようだ。
ネーミングライツを利用したサッカーと野球のスタジアムの認知度では、「福岡Yahoo! Japanドーム」が80.1パーセントと最も高い。「京セラドーム大阪」が55.6パーセント、「フルキャストスタジアム宮城」が52.9パーセントでこれに続いており、上位3施設が野球場となっている。サッカースタジアムでは、「味の素スタジアム」が42.8パーセントで4位に入ったが、下位4施設がサッカースタジアムとなり、野球場に比べてサッカースタジアムの方が認知度が低い傾向が見られた。
最も印象に残ったできごとは、世界フィギュアスケート選手権
2006年9月から2007年8月までの1年間で、最も印象に残ったスポーツのできごととしては、 「世界フィギュアスケート選手権の日本人選手の活躍」を挙げる人が37.7パーセントで最多となった。昨年の調査では、「トリノ五輪でのフィギュアスケート荒川静香選手の金メダル獲得」が最多となっており、2年連続でフィギュアスケート関連のできごとが1位になっている。特に女性に与えた印象が大きく、女性47.6パーセントが世界フィギュアスケート選手権を挙げているという。
2位は35.1パーセントを獲得した「北海道日本ハムファイターズの日本シリーズ制覇」。男女別では、「佐賀北高校の甲子園優勝」や「石川遼選手のプロゴルフ大会での優勝」は、女性に与えた印象が大きく、「イチロー選手のMLBオールスター戦でのMVP」「MLBでの松坂選手の活躍」「サッカースコットランドリーグでの中村選手の活躍」は男性に与えた印象が大きかった。
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