第4回 最も重要な伝票入力を比較してみた:パソコン好きが青色申告を体験してみると?(1/6 ページ)
筆者のようなフリーランスでも、年間の伝票枚数は1000枚近い。青色申告ソフトを使う上で“伝票入力”が簡単かどうかは非常に重要な点だ。その点について、「やよいの青色申告」「みんなの青色申告」「やるぞ!青色申告2008」のそれぞれを見ていこう。
税金のキソ、節税、そして節税のための青色申告ソフトのインストールとやってきた。今回は実際にソフトに入力してみて、使い勝手を見ていく。
実際に青色申告ソフトへの入力を始める前に、簿記の基礎の基をサラっと説明しよう。筆者自身も1年前は「なんじゃそりゃ」と思ったが、一度確定申告を済ませるとおぼろげに理解できるものだ。
ざっくり思い出す、簿記のキソ
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最初に意味不明なのは借方、貸方ではなかろうか。帳簿では必ず左側に借方、右側に貸方と表記される。そこに前回の初期設定でチラッと説明した勘定科目の旅費交通費、現金などを記載していく。
最初はリアルなものが比較的理解しやすい。例えば3000円の現金でマウスを買った場合、
- 右手に3000円を握りしめてレジに行き、
- 包装してもらったマウスを左手で受け取った
としよう。これを帳簿上に記載すると、
- 右側の貸方(貸す方=出す方)が現金(3000円)
- 左側の借方(借りる方=もらう方)が消耗品(マウス)
となる。
借方 | 貸方 |
消耗品 | 現金 |
もちろん、支払った3000円は貸しているわけでもなく、買ったマウスはレンタル品でもない。「借方、貸方って表現は変だろう」と筆者も思ったが、そのあたりは気にしないことだ。
無形なものになると徐々に分かりにくくなるが、考え方は同じだ。売上の場合は、まず10万円の請求書を相手に右手で渡すと、貸方に売上(10万円)、支払いが翌月の場合は、請求段階に左手で受け取るのは売掛金となる。ようするに「来月10万円払いますね」という約束を受け取ることになる。
借方 | 貸方 |
売掛金 | 売上 |
翌月入金された場合は、右手で相手に渡すのは「先月10万円払うって約束したよね」という売掛金、10万円振り込まれたら左手で受け取るのは普通預金(10万円)となる。
借方 | 貸方 |
普通預金 | 売掛金 |
このようにお金に関するすべての動きを借方、貸方で整理していくわけだ。お小遣い帳と比べるとかなり複雑となる。なぜそうするかはいまだに筆者には分からないが、専門家はこの方が分かりやすいのだろう。
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