第4回 最も重要な伝票入力を比較してみた:パソコン好きが青色申告を体験してみると?(4/6 ページ)
筆者のようなフリーランスでも、年間の伝票枚数は1000枚近い。青色申告ソフトを使う上で“伝票入力”が簡単かどうかは非常に重要な点だ。その点について、「やよいの青色申告」「みんなの青色申告」「やるぞ!青色申告2008」のそれぞれを見ていこう。
伝票入力──みんなの青色申告9(ソリマチ)
「みんなの青色申告9」でも同じ事例を入力してみたい。「みんなの青色申告9」にも「らくらく仕訳入力」があるのでこれを使って入力する。日付を設定し、[販売管理費の支払い]−[事務用品を購入した]を選択し金額を入力して[次へ]をクリックする。借方に消耗品、貸方に現金と自動的に仕訳される。
次は書籍の入力だ。[販売管理費]を選択した後、本、書籍類の選択肢がないので[雑費]をクリックし金額を入力し次へ進む。タクシー代の入力もタクシー代の選択肢はないので[旅費支払い]を選択した。全体を通して「やよいの青色申告08」より選択肢が少ない。多少の知識がないと、初めての方は迷うことがありそうだ。
次の水道光熱費は振替伝票入力を使ってみたい。借方のプルダウンメニューから[水道光熱費]を選択。補助科目から[電気代]を選択。貸方は[現金]を選択する。慣れると振替伝票で入力するのが普通らしいが、勘定科目が分からないと難易度は高い。
今度は伝票をコピーして一気に入力してみよう。コピーしたい伝票を選択しプルダウンメニューの[コピー]か右クリックで[コピー]を選択する。次に貼り付けたい位置に移動してプルダウンメニューの[貼り付け]か右クリックで[貼り付け]を選択する。繰り返す場合は位置を指定して同様な作業を行う。
「やよいの青色申告08」の場合連続して[貼り付け([Ctrl]+[Y])]を行えば行挿入+貼り付けが行われるが、「みんなの青色申告9」では毎回貼り付ける位置を指定する必要がある。
「みんなの青色申告9」には、最後に入力した伝票をスペースキーでコピーしてくれる便利な機能がある。一番下の行で[↓]と[スペース]を交互に連打すれば何枚もコピー可能だ。コピーした伝票の日付と金額を変更する際に、日付順で表示していると、入力が終わった伝票は自動的にソートされる。毎月の伝票などは、入力順で表示した方が確認がしやすく入力が楽になる。
次は売上と回収の入力だ。「らくらく仕訳入力」で日付を設定し[売上取引]を選択、[商品を販売(売掛)]を選択して金額を入力し「次へ」をクリックする。借方の補助科目で[ABC出版]を選択すれば売上は完了だ。回収は[売掛金などの回収]を選択、[売掛金を回収(預金)]を選択し、源泉徴収と支払手数料を引かれた8万9685円を入力し次へ進む。借方の補助科目に[アイティー銀行]を選択、貸方の補助科目に[ABC出版]を選択する。
源泉徴収の伝票は「やよいの青色申告08」と同様に借方に[事業主貸]、貸方に[売掛金]と入力する。支払手数料も同様だ。このあたりは特に操作性に差はない。
「みんなの青色申告9」には仕訳博士(青色申告)というヘルプがあるので、源泉徴収と支払手数料を調べてみた。支払手数料の仕訳方法は見つかったが、源泉徴収の仕訳は見あたらなかった。「やよいの青色申告08」の方がヒット率が高そうな感じはするが、内容によっては逆の場合もありそうなので、ここはケースバイケースだと思われる。
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