環境と財布に優しい燃料――古新聞で「薪」作り
すぐにたまり、場所を取る古新聞。これを再利用してアウトドアや暖炉、ストーブなどに使える紙の薪(まき)にする商品「紙与作」が発売された。
毎日、自宅に送られてくる新聞――。まとめて古新聞で捨てる前に、何らかの方法でリサイクルできないだろうか。
T&Tは5月20日、新聞紙を再利用して、紙の薪(まき)を作る器具「紙与作」(4500円)の販売を開始した。これまでNPO団体や課外授業などで使用されてきたが、T&TのWebサイトリニューアルに伴い、全国で発売することとなった。
紙与作とは、新聞紙をリサイクルして、暖炉やバーベキューコンロなど、薪を燃料にする器具の燃料となる「紙薪」を作る道具。紙薪1に対し薪2の割合で利用できるため、薪の消費量を3分の1減らすことが可能だという。
1週間〜10日ほどで紙薪が完成
紙薪を作るには紙与作のほか、新聞紙20枚、軍手またはタオル、水または湯を入れたバケツを用意。まず新聞紙をバケツの水に浸し、手でもみほぐす。柔らかくなった新聞紙を紙与作に詰め、押し型を乗せ体重をかけながら水分を出す。そして水分がなくなればケースから新聞紙を取り出し、1週間〜10日ほど乾燥させれば完成する。できあがった紙薪は、まるでブロックのようだ。
紙薪の燃焼時間は1時間半ほどで、T&Tによると「木の薪に劣らない熱量」だという。また紙薪を使用すれば経済的で、例えば薪1束500円、年間200束使用した場合、3万4000円節約できる。
欧米諸国では薪ストーブで、古くから新聞紙をリサイクルして使用している。さらに紙薪を利用することで、薪の使用を削減できることから環境にも優しい商品といえるだろう。ちなみに紙薪は木の薪と同様、燃やすと煙が出るので、網焼きのバーベキューにはお勧めできないとのことだ。
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