2008年の世界半導体売上高予測、SIAが下方修正
米半導体工業会が、2008年の世界半導体売上高予測を前年比7.7%増から4.3%増に引き下げた。DRAMなどメモリ製品の価格下落が主な理由だという。
米半導体工業会(SIA)は6月11日、世界半導体売上高の予測を発表した。同団体は、2008年の世界半導体売上高は2666億ドルと見込んでいるが、メモリ製品、特にDRAMでの競争激化と価格下落を理由に、同年の伸び率予測を2007年11月に発表した前年比7.7%から4.3%に引き下げた。メモリ製品を除いた売上高は前年比7.4%増の見込み。2011年には、売上高は3241億ドルに達する見通しという。
PCや携帯電話など「最終製品市場は今後も堅調」で、半導体への需要も引き続き好調だが、半導体売上高全体の20%を占めるメモリ分野での価格下落圧力は引き続き強い。今年1〜4月の統計では、DRAMの出荷数は前年同期比で30%以上の伸びを見せたが、価格の下落により、売上高は34%減少した。メモリ以外の製品は好調で、全体の14%を占めるマイクロプロセッサの売上高は、今後2年間にわたり年率10%以上で伸びるとみる。アナログ製品(全体の14%)は2011年にかけて年率5.3%のペースで成長すると予測。ロジック製品は、2008年の売上高を前年比10.8%増とみている。
最終製品の今後の見通しについてSIAは、2008年のPCの出荷台数は前年比10%増の約3億台、携帯電話は12%増の13億台以上で、新興国市場を中心に順調に伸びるとみている。また、消費者マインドやエネルギー価格上昇への懸念にもかかわらず、そのほかの家電製品の販売台数も今後も好調と予測。2008年の薄型テレビの販売台数は前年比29%以上、デジタルカメラは同11%伸びるとみている。
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