「仕事」と「家庭」、両立できていますか?
少子化対策の一環として政府が推進するワークライフバランス。働く人たちは仕事と家庭生活のバランスについて、どのように考えているのだろうか? 内閣府の調べ。
仕事と家庭生活との調和を意味するワークライフバランスという考え方が近年注目を集めている。少子化対策としての意味合いもあり、内閣府が6月に「カエル! ジャパン」キャンペーンを開始、ワークライフバランスの意識を高めようとしている。長時間労働や育児休暇取得率の低さが話題となることも多いが、働く人たちの実際の生活はどのようになっているのだろうか。
内閣府の調査によると、「仕事」「家庭生活」「地域・個人の生活」のどれを優先させたいか聞いたところ、「家庭生活を優先したい」が29.9%で1番多かった。以下、「仕事と家庭生活をともに優先したい」が26.3%、「仕事と家庭生活と地域・個人の生活をともに優先したい」が15.4%で続いた。「仕事を優先したい」と回答した人は、2007年調査の11.2%から5.3%に減るなど、全体的に仕事以外の活動に参加したいという人が増えているようだ。
それでは、現実はどうなのか。「仕事」「家庭生活」「地域・個人の生活」のどれを優先させているか尋ねると、現実でも「家庭生活を優先している」が33.7%で1番多かった。以下、「仕事と家庭生活をともに優先している」が22.8%、「仕事を優先している」が22.2%で続いた。しかし、「仕事を優先している」人の比率が、前問の「仕事を優先したい」人の比率より高くなっており、現実には希望と違って仕事を優先している状況がうかがえる。
80.5%が仕事と家庭生活を両立
多くの人が優先したいと望んでいる「家庭生活」。「家庭生活のための時間は取れているか」と質問すると、80.5%もの人が「取れている(十分取れている+まあ取れている)」と回答した。
その一方で、「地域・社会活動に参加する時間が取れている(十分取れている+まあ取れている)」人の比率は40.3%、「学習・研究、趣味・娯楽、スポーツなどのための時間は取れている(十分取れている+まあ取れている)」は54.2%と半数程度にとどまった。
個別面接による調査で、対象は20歳以上の1839人。期間は6月12日から22日。
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