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老人ホームをリノベーション――イマドキの社員寮のカタチ大出裕之の「まちと住まいにまつわるコラム」(2/3 ページ)

若い社員の早期退職を防止したり、団結力や意識・価値観共有のベースを提供するということで見直されつつある社員寮。老人ホームをリノベーションして社員寮にした物件があると聞いて、内覧会に行ってみた。

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 全体的にイマドキの若者が気に入りそうなアイテムを取り入れ、使い勝手を考慮した共用部となっている。カウンター、ラウンジ、ライブラリー、ワークルーム、和室と、異なった使い方ができる空間が複数あるのも、異なるコミュニケーションのためなのだろう。「気分で選択できる共用スペース」なのだそうだ。

 「会話だけがコミュニケーションではない。家庭的なコミュニケーションもあれば、ワーキングタイムの延長のようなコミュニケーションもある。仲間と過ごす時もあれば1人で集中したい時もある。そこでさまざまなモードのシーンを程よい距離感で散在させた」という設計のコンセプトらしい。

 意匠設計はスピーク。スピークといえば一風変わった物件を紹介することで有名な東京R不動産を運営している会社だ。

 照明にもこだわりを持っているようで、エントランスと1階の廊下はLED照明を使いつつ、ラウンジや個室などは白熱球タイプの蛍光ランプを採用していたりする(本物の白熱球を使わないところがエコだ)。

シューズロッカー。何足か入る大きさだ(左)、20席あるラウンジ。丸テーブルやら角テーブルやらソファやらいろいろあって楽しげだ(中央)、オール電化厨房とカウンターの側から、ガラス越しにラウンジを見る。食事はカウンターでもラウンジでもどちらで食べてもいいとのこと(右)

書架でラウンジと仕切られているライブラリースペース。ネット回線と電源もある。企業の寮のため無線LANはセキュリティ上の配慮から設置していないそうだ(左)、大浴場。シャワーは5人分しか設置されていないが、各個室フロアに2カ所ずつのシャワールームがあるので、ここだけ混み合うことはなさそうだ(中央)、ボイラーと受水槽があった地下1階が改造されてトランクルームに。24時間換気・乾燥しており55室全員分が用意されている(右)

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