2月25〜27日の3日間、東京ビッグサイトで行われた第2回国際太陽電池展(PV EXPO)。その会場で見かけたのが、スペインAplicaciones Solares Apolo社の「APOLO 112」。太陽の動きに合わせて太陽光パネルの向きを変化させ、最も効率よく発電できる方向を保たせるシステムだ。方位角は252度、仰角は60度動かすことが可能で、方向を固定した時よりも「40%多く発電できる」(同社)という。
APOLO 112に搭載できる太陽光パネルは最大80平方メートルまで。設置するためには、地面を3メートル掘り返す必要があるため、「山の上には設置できるが、ビルの屋上などには設置できない」(同社)。また、強風でシステムに危険性が及ぶ可能性がある時には、自動的に空気抵抗が減るような位置へと傾きを調整して、危険がなくなるまで発電を停止する。
同社では「2007年から欧州で販売しており、これまでに600台販売している。これからアジア市場への進出を狙っている」とコメント。価格は1台あたり7350ユーロ(太陽光パネルは別売り)。駆動システムの保障期間は2年、構造部分の保障期間は10年。
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