インタビュー
『週刊大衆』の編集長はこう考える、ヤクザと正義とヘアヌード:集中連載・“週刊誌サミット”(3/3 ページ)
ヤクザの話題に興味がなければ、『週刊大衆』を読んだことがない人も多いのでは。一度も読んだことがない人でも、編集長がどんなことを考えているのかを「知る」のは悪くないだろう。大野編集長はヤクザ、正義、ヘアヌード……これにどう向き合っているのだろうか?
憎しみが大きくなれば、多様性を失う
週刊誌のライバルがインターネットかどうか、私には全く分からない。ネットの内容を見ていると、一番目につくのは憎悪というか憎しみを生むように感じている。週刊誌の場合、もちろん対象を批判したりもする。また私自身も(記事対象者などを)ちゃかしたり、批評した上でからかったり、いろいろなことをやってきた。ところが、だんだんこういったことが「通用しなくなってきたな」と感じている。
それはネット上での憎しみの方が簡単で分かりやすいからだろう。また官僚と同じように、新聞、テレビ、雑誌といったメディアが、ネットの中では憎しみの対象になっている。しかしこの憎しみだけが、大きくなっていったとき、我々は多様性を失うのではないか、と感じている。
多様性のない社会は、やはり生きていて楽しくない。『週刊大衆』はなんのためにあるのか? と聞かれたら「我々の生活が多様化するためにある」と答えている。是非、1年に1冊くらいは雑誌を買っていただきたい……その1冊が「社会の多様性を担保する」と信じている。
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