第12鉄 名古屋地下鉄めぐり:杉山淳一の+R Style(4/4 ページ)
日本の鉄道に全部乗りたいと願う“乗り鉄”の筆者だが、イマイチ楽しさが分からないのが、車窓が真っ暗な地下鉄。地下鉄の楽しさとは何なのか? その答えを、名古屋の地下鉄で探してみた。
この高層ビル群からは夜景も楽しめる。しかし、夜景を楽しむならもっとゴキゲンな場所へ行こう。地下鉄桜通線に乗って久屋大通駅で降りる。今回の散歩の締めくくりは名古屋テレビ塔スカイバルコニーだ。高さは地上100メートルで、名古屋駅付近の高層ビル展望フロアの半分以下だ。しかし、夜景は高いところほど良いとは限らない。スカイバルコニーのほうが、周辺の建物の明かりが近く光量が多い。それに、名古屋駅高層ビル群の明かりも眺められる。しかも、窓はガラスではなく金網になっているから、室内や自分の姿が映り込まない。夜景の写真を撮るにも都合がいい。
地下鉄も展望フロアも、都市ならではの風景である。結局のところ、地下鉄の楽しさは車窓より、地上に出るたびに町の景色が変わることではなかろうか。
今回の電車賃
ドニチエコきっぷ 大人600円、名古屋テレビ塔展望台 大人600円。
名古屋テレビ塔はドニチエコきっぷを提示すると100円割引になる。
著者プロフィール:杉山淳一
肉食系鉄道ライター(魚介類が苦手)にして、前世からの鉄道好き。生まれて間もなく、近所を走っていた東急池上線の後をついていったという逸話あり。曰く「いつもそばを走ってたから、あれが親だと思った」
コンピューター系出版社でゲーム雑誌の広告営業を経験した後、フリーライターとなる。オンライン対戦ゲーム、フリーウェア、PCテクニカルライティングなどデジタル系の記事を専門とし、日本初のEスポーツライターとしてオンライン対戦ゲーム競技を啓蒙する。
趣味は日本全国の鉄道路線探訪で、現在の路線踏破率は約8割。著書は『もっと知ればさらに面白い鉄道雑学256(リイド社)』『知れば知るほどおもしろい鉄道雑学157(リイド社)』『A列車で行こう8 公式ガイドブック(エンターブレイン)』など。
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