私たちがトイレに行く理由:郷好文の“うふふ”マーケティング(3/3 ページ)
トイレは用を足しに行くためだけの場所ではない。身だしなみを整えたり、気分を落ち着けたり、合コンの戦略を練ったり……。トイレに行く理由にどのようなものがあるか考えてみた。
トイレ・マーキング行動
トイレ利用のワケ、まだまだある。「眠る」「瞑想」「読書」「発想」「暗記(単語を書いた紙をトイレのドアに貼る)」など、挙げればきりがキリがない多目的スペース。しかもどうやら私たちは無意識に「このトイレではこれ」「あのトイレではそれ」と、トイレでの行為を目的別にマッピングしている。
なぜか大型書店にゆくと大をもよおす。書店のトイレがよくふさがっているところを見ると、大型書店“大”症候群は私だけではなさそう。「歩き回って腸が刺激される?」「視神経中枢から排泄命令が出される?」、いずれにせよ書店トイレはチェック対象。
トイレは避難場所にもなる。狭いのに柱や壁があるのでトイレは地震に最も強い空間と言われる。ならば保存食や水、ヘルメットをトイレに保管しておくべきか? しかし、何だかイヤだ(笑)。
施設とトイレの関係、日常動線とトイレの関係など、トイレは研究しがいのある分野。だからネット上の「トイレマップ」には、「使いやすさ」「設備」「清潔さ」などハード面の評価ばかりではなく、「トイレに行く理由別の評価」も表示してみると、リアルでヒューマンなトイレデータベースができそうだ。
トイレに行くさまざまなワケ
さて本家のチャートを元に“私たちがトイレに行くいろいろな理由”をまとめてみた。
生理的欲求で純粋な用足しから、準生理的な行為のお化粧や身づくろい、着替えや気分転換、そして合コン密談のような戦略的な活用まで実に幅広い行動対応があらわになった。「どんだけいろんなことするの?」とも思うが、私たちはトイレットペーパーの芯を使って工作するほど緻密で創造性の高い国民なのだ。トイレには純粋目的利用以外にもたくさんのヒントが見つけ出せるはずだ。
関連記事
- なぜ東京オリンピック招致は盛り上がらないのか?
10月2日、コペンハーゲンでのIOC総会で決定する2016年夏季オリンピックの開催地。東京も候補地として名乗りを上げているが、筆者は東京の勝ち目は薄く、リオデジャネイロが有力と予想する。その理由とは? - おいしいコーヒーを入れたい!――タリーズのコーヒースクールに行ってきた
タリーズが主催するスクールに通い、コーヒーをおいしく入れる方法を学ぶことにした筆者。2時間半の講習で、果たして上手になれるだろうか? - 放送作家が「テレビでアピールする方法」を書いたワケ
街の飲食店や小さな会社が、テレビ番組で放送されて大きな話題に……。著書『テレビで売り上げ100倍にする私の方法』で、小事業者がテレビに取り上げられるための秘けつを記した野呂エイシロウさん。なぜ彼は、この本を書こうと思ったのだろうか。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.