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コラム

本当にストレスを解消できるの? GABAとノイズキャンセラの実力(2/2 ページ)

「ストレスを感じている」というビジネスパーソンは多いはず。そのストレスを解消するためにお酒を飲んだり、カラオケに行ったりする人も多いだろうが、社内でいるときや電車内でも簡単にリラックスできる方法を紹介しよう。

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ノイズが少ない状態で音楽を聴き、リラックスを

 もちろんGABAを摂取することで、すべてのストレスが解消できるわけではない。「ストレスは毎日少しずつためていくことが、体にとって良くない。休息を十分に取り、早寝早起き、3度の食事をきちんと取ることが大切」(杏林大学医学部の古賀良彦主任教授)だという。ただストレス社会に“折り合い”をつけなければならないビジネスパーソンは、現代に合った解消法を選ぶことも必要だろう。

 医師で作家の米山公啓(よねやま・きみひろ)氏はこのように指摘する。「仕事をする上で、ある程度の緊張は必要。だが、仕事の効率を良くするためには脳の緊張とリラックスのメリハリを作ることが大切だ」。そして脳をリラックスさせるためには「ノイズが少ない状態で音楽を聴けば、より深くリラックスさせることができる」という。

 ノイズキャンセリング機能を搭載するヘッドフォンを「オン」にした状態で音楽を聴くのと、「オフ」の状態で音楽を聴くのでは、人はどちらの方がリラックスできるのだろうか。24〜30歳の男性8人に、地下鉄車両内で音楽を聴いてもらったところ、8人中7人がノイズなしの状態で音楽を聴いた方がよりリラックスし、同時にストレス度が下がっていることが明らかになった※。

※ノイズキャンセリングを「オン」または「オフ」の状態で、それぞれ2回ずつ音楽を聴いた。心拍数のリラックス度(副交感神経)とストレス度(交感神経)の状態を調べたところ、ノイズキャンセリングが作動しているときに、よりリラックス度が高まり、同時にストレス度が下がった。

ノイズキャンセリングが作動したときに副交感神経(HF)が増え、交感神経(LF)は下がった

 この調査結果を受け、米山氏は「通勤で電車を利用するビジネスパーソンは雑音の少ない音楽を聴き、脳をリラックスさせてみてはいかがだろうか」という。ちなみにBCNランキングのデータ(2009年8月17日〜8月23日)によると、1万円以上のヘッドフォン・イヤフォンの上位20製品のうち、5製品がノイズキャンセラ機能付きだった。

 ストレス解消法といえば温泉やカラオケに行ったり、お酒を飲んだりと人によってさまざま。夕方に「ちょっと疲れたな……」と感じたら、GABAを摂取して集中力の回復を。そして帰りの電車の中では、ノイズを少なくした音楽を聴いてリラックスするのはいかがだろうか。

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