うっかりをなくしたい!――ある慌て者の告白:郷好文の“うふふ”マーケティング(2/2 ページ)
メールの送信ミス、会議の時間を忘れる……、うっかりミスは誰にでもあるもの。どうして私たちは“うっかり”してしまうのだろうか。うっかりの原因と対策を考えてみた。
うっかりの構造化
認知性うっかりはおバカかボケのどちらか。前者は教育問題、後者は不可避問題なのでボカしておこう。「ひとり言とうっかりの関係」(ひとり言を頻繁に言う人はうっかりレベルが高い)や、ボイドタイム(惑星運行の切替時間にうっかりが増える)などの独自理論までいくと、オカルトチックになってしまうので今回はやめておく。
うっかりを構造的に整理してみた。
根本的な要因とは、思い込みやすい性格や大雑把な気質、整理下手、ボケなどハタチを過ぎれば変えにくいもの。そして誘発要因には、計画性の欠如、集中力途切れ、ながら仕事性などがうっかり発生の下地となる。直接原因は勘違いや確認不足、手順やルールの理解不足・知識不足がある。
うっかりはビジネスになる!
うっかり(防止)ビジネスの切り口が見えてきた。根本(=脳)への働きかけが1つ。ついに日本に上陸した『MindSet』。集中力を高めるゲームで、プレイヤーが集中している間は猛獣に襲われないが、集中が途切れるとオダブツ。これはひょっとしたら“うっかりワクチン”になりそう。
時節柄、手帳の新調もいい。私の今年のチョイスはCOATED DESIGN GRAPHICSのA5サイズ。タスクリスト、スケジュール、アポメモ(会う相手や会うテーマなど)、自由記入スペースが大きい。そこに“Ukkari of the Day”欄を作る。うっかりとしっかり向き合う。それがうっかりボクメツの一歩だ。
今回の原稿にもうっかりがあれば(きっとあるな)、この連載のタイトルを“うっかりマーケティング”に変更させていただきます。
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