依然として厳しい経済環境が続いているが、2010年の賃上げ見通しはどのようになっているのだろうか。人事担当者などに東証1部・2部上場クラスを目安に聞いたところ、平均で「5125円(1.64%)」であることが、労務行政研究所の調査で分かった。賃上げ率は1974年の調査開始以来、2番目に低い水準。また厚生労働省の2009年主要賃上げ実績(5630円)と比べ、505円下回った。
この結果について、労務行政研究所は「成果主義の広がりの中で1990年代以降、定昇制度の見直しを行った企業も少なくない。ただ何らかの定昇部分を設けている企業にとっては、制度を維持する上で定昇原資分の確保が賃上げの下限ラインと考えられる。厳しい経済環境の下、2010年の賃上げ交渉は定昇分相当の確保が争点になるだろう」としている。
東証1部・2部上場企業の人事・労務担当者、労働組合、学識経験者など459人が回答した。調査期間は2009年12月9日から2010年1月13日まで。
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