できる人とできない人の「めんどくさい」の違い(2/2 ページ)
仕事をしていて、「めんどくせー、この作業。やってられるかよ!」と感じることはあるだろう。この「めんどくさい」という感情、そして「やってられるかよ!」とほかに向けて発する表現……この一連の中に「できる人」と「できない人」の違いが明確に出ると筆者は主張する。
めんどくさくて必要のないことの場合
一方、「めんどくさいこと」が「めんどくさい、そして必要のないこと」だったとします。学生であれば、無駄に長い数式処理なんかがそうですね。そして、お分かりだとは思いますが、できる人はこの「めんどくさいこと」に対して「何とかしてめんどくさいことを回避する方法」を考えようとします。
これに対し、できない人は、「なんとかして“めんどくさい”ことを回避する方法」を考えるのが逆にめんどくさいので、めんどくさい方法をずーっととり続け、「解答に時間がかかる!→嫌だ!」という感情に結びつきますね。
学生の勉強だったらいいんです。どっちの手法をとっても、実力の付き方として跳ね返ってくるのは自分だけですから。ただ、社会人で「何とかしてめんどくさいことを回避する方法を考える」のが逆にめんどくさいというできない人は困りもの。
同じ労働をずーっと続け、生産性を上げようとせず、ひどい人になると、考えることを放棄した上の忙しさにもかかわらず、「忙しい」「できない」「やれない」を主張するようになりますから。
そして、このタイプのできない人は、得てして自分で責任を取りたがらない人です。何か自分がやり方を変えることで、トラブルがあると嫌だ……そんな思い、それだけで、「必要のないめんどくさいこと」を延々と続けるケースがあると思うのです。
現場だったらまだしも、こういうタイプが管理職・監督職だったら不幸ですよね。「必要のないめんどくさいこと」を部下にやらせ、部下が「必要ない」と話しても「いいからやりなさい」とだけ伝える、単に責任転嫁のために……。
僕は幸いにして、そんな経験ないのですが、他社の方から、コンサルタントの方から、上のような例を聞くことも結構あります。「めんどくさい」、その次にくるのはどんな思いか? そこが「できる人」と「できない人」を見分ける尺度かもしれません。(寺西隆行)
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