5W1Hに忠実な新聞よりも、グチャグチャな「圧縮新聞」の方が面白い理由:ちきりん×phaの「そんじゃーダラダラと」(1)(3/4 ページ)
正体を明かさない謎の社会派ブロガー・ちきりんさんと、日本一のニートを目指しているphaさんの対談1回目。ちきりんさんは、phaさんが作った「圧縮新聞」の面白さを語ると同時に、権威ある文章がパターン化されていることを指摘した。
ものすごく落ち込んだときに「圧縮新聞」を読む
ちきりん phaさんは新聞をよく読んでいるんですか? 新聞を読まないと「圧縮新聞」は作れないですよね?
pha たまにインターネットで、ちらちらと読む程度ですね。あまり新聞は読まないですよ。
ちきりん そうなんだ。それでも「圧縮新聞」を作ろうと思いつくのはスゴイですね。目の付けどろがいいというか。
pha 逆にあまり新聞を読まないから、できたのかもしれません。
ちきりん ご自身で「圧縮新聞」を読まれても、面白いと感じられますか?
pha 面白いと思いますね。ランダムに単語が組み合わされて文章が生成されることで、実際に存在しないモノができることが楽しい。本来起こりえないことが結びついて実際にありえないような風景が見えたり、そういったことが好きですね。これをつきつめていくと詩のような文芸的なものになるのかもしれない。
ちきりん 関係のないモノが結びついて生成されるというコンセプトが好きになったのは、プログラムを作られるようになってからですか? それとも前からですか?
pha プログラミングを始める前から好きでしたね。プログラミングを始める前は自分で文章や詩を書いたりするのが好きだったんですよ。でも文章は、自分が書いたものはそれなりに面白かったけど、そこまで才能はないなと思った。で、3年前にプログラミングと出会って「自分は文章を直接書くよりプログラミングを使って文章を作ったりした方が面白いものを作れるな」と感じたんですよ。いわば自分とプログラミングの相性が良くて、ちょっと花が開いた感じです。
プログラムとしてはあまり難しいことはしていなくて、仕組みは簡単です。とりあえず動く時点まで作るのに時間はかかっていないのですが、その後の内容の練り直しに時間をかけてますね。
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