日本人の約半数がアニメを視聴、声優・水樹奈々の認知率は34%
日本発コンテンツとしても注目されているアニメ。ここ数年は制作本数が減少傾向にあるが、日本人の半数近くは現在放映中のテレビアニメ番組を見ており、声優の水樹奈々さんも3人に1人が知っているようだ。ドゥ・ハウス調べ。
日本発コンテンツとしても注目されているアニメ。ここ数年は制作本数が減少傾向にあるが、どのくらいの日本人がアニメを見ているのだろうか。
ドゥ・ハウスの調査によると、現在放映中のテレビアニメ番組の視聴状況を尋ねたところ、1作品以上見ている人の比率は49.7%(男性46.5%、女性51.9%)とほぼ半数だった。視聴比率の傾向を男女別に見ると、男性は年代が下になるほど高くなり、女性は20代がやや落ち込んでいるもののそのほかは男性と同じく年代が下になるほど高くなっている。また、男女ともに40代と50代の間で10ポイント以上の差が出ている。
具体的なエピソードを見ると、「アニメが大好きでよく見ています。ドラマも見ていたのですが、最近のものはちょっと……という感じで、アニメの方がストーリーもしっかりしていると思います」(20代男性)、「主人にアニオタを隠して結婚したため、テレビでリアルタイムにアニメを見ることができなくなり、もっぱらDVDで鑑賞しています」(20代女性)、「職場の宴会の二次会でカラオケ屋に行ったら、日ごろそんなにしゃべらない人がセーラームーンの曲を歌っていて、驚いた。娘さんとアニメを一緒に見ていたら覚えてしまったらしい」(30代女性)といった声が挙がった。
女性声優と男性声優で認知率に大きな差
アニメで声をあてるだけでなく、音楽活動もしている声優もいるが、コンサートでは専業の音楽アーティストより集客することもある。若い声優ではどんな人が知られているのだろうか。20〜30代の主要な声優の認知率を調べたところ、女性声優のトップは2009年のNHK紅白歌合戦にも出場した水樹奈々さん(『WHITE ALBUM』緒方理奈役ほか)で34%。以下、平野綾さん(23%、『涼宮ハルヒの憂鬱』涼宮ハルヒ役)、坂本真綾さん(13%、『天空のエスカフローネ』神崎ひとみ役)、朴路美さん(12%、『NANA』大崎ナナ役)、釘宮理恵さん(10%、『とらドラ!』逢坂大河役)が続いた。
一方、男性声優では鈴村健一さん(『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』シン・アスカ役)と宮野真守さん(『DEATH NOTE』夜神月役)がトップだったが、ともに認知率は8%と女性声優に比べると低かった。3位以下は、櫻井孝宏さん(7%、『コードギアス 反逆のルルーシュ』枢木スザク役)、福山潤さん(7%、『コードギアス 反逆のルルーシュ』ルルーシュ・ランペルージ役)、入野自由さん(7%、『千と千尋の神隠し』ハク役)、杉田智和さん(7%、『涼宮ハルヒの憂鬱』キョン役)が続いた。
インターネットによる調査で、対象は15歳以上の男女2万3388人(男性9355人、女性1万4033人)。調査期間は3月11日から16日。
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