コラム
パーク24のカーシェアリング「タイムズプラス」は、他社とどこが違うのか:神尾寿の時事日想・特別編(3/3 ページ)
パーク24とマツダレンタカーは、同社のカーシェアリングサービスの名称を「タイムズプラス」に変更、料金を引き下げると発表した。この狙いは何なのだろうか。
カーシェアリングの競争激化と再編が始まる
パーク24のタイムズプラスは、全国約9000カ所27万台分のコインバーキングを持つ同社の強みを生かして、料金プランからサービス内容まで、戦略的かつ野心的な内容になっている。誤解を恐れずに言えば、これまで「エコ」と「クルマ離れ時代」の新たなサービスとして注目されていた黎明期のカーシェアリングを、本気で普及させて実際のビジネスとして成功させることを目指したものだ。タイムズプラスの本格展開が始まることで、カーシェアリングはユーザーにとって身近なサービスになり、さらにカーシェアリングに付随した新機能や新サービスも生まれるだろう。
そして、それはカーシェアリング市場の競争激化を促すだろう。カーシェアリングを巡っては、パーク24以外にも、オリックス自動車や三井物産系列のカーシェアリング・ジャパン、ガリバーインターナショナル、昭和シェル石油など、多くの事業者が参入している。黎明期の市場ならではの乱立状態にあるのだ(参照記事)。しかし、今回、パーク24がタイムズプラスで「割安な料金」と「サービス規模の大きさ」で勝負に出たことで、事業者間の料金・サービス競争が激化するのは必至だ。各事業者のサービス競争がカーシェアリングの普及を加速させる一方で、淘汰や合従連衡といった再編も促しそうである。
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