富士キメラ総研は7月21日、「3Dディスプレイ/ビジネス市場の全貌 2010」を発表、2010年の3Dディスプレイの世界市場は数量では前年比13.5倍の1158万台、金額では同30.1倍の2438億円になると予測した。富士キメラ総研では「3D映画『アバター』や『アリス・イン・ワンダーランド』の世界的な大ヒットの流れに加え、大手家電メーカーから3D対応テレビの発売やその予定が相次いでいることで、3Dに対する認知度が飛躍的に高まっていることが背景にある」と分析している。
3Dディスプレイは、フィルターの役割を果たす3D眼鏡を装着する「眼鏡方式」と、3D眼鏡を装着せずに立体感を実現する「裸眼方式」の2方式に大別できる。それぞれの2010年の市場規模を見ると、眼鏡方式で主流のアクティブ眼鏡方式は前年比12.1倍の555万台、裸眼方式で主流のバララックスバリア方式は同19.6倍の550万台と、それぞれ大きく伸びている。
主な3Dディスプレイ搭載機器の世界市場を見ると、デジタルテレビが前年比900倍の450万台と急成長。富士キメラ総研では「パナソニックが世界初のフルハイビジョン3D映像に対応したプラズマテレビ『3D VIERA』を、ソニーが液晶テレビ『3D BRAVIA』をサッカーワールドカップ南アフリカ大会開催に合わせてそれぞれ発売したほか、韓国のサムスン電子やLGエレクトロニクスも参入している」とコメントしている。また、ノートPCは前年比10倍の50万台、携帯電話は同1.6倍の40万台とそれぞれ堅調に伸びているようだ。
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