ウェザーニューズは8月12日、47都道府県で5000人が調査に参加した「酸性雨調査」の結果を発表、酸性度の全国平均pHは5.71と前年調査より0.11ポイント改善していることが分かった※。酸性雨調査は、梅雨の季節の間に1人あたり2回(北海道のみ1回)、雨の酸性度を測り、その平均値を算出し、都道府県別に調査結果をまとめたもの。
※pH値は低いほど酸性度が強く、高いほど酸性度が弱いことを意味する(pH5.7以上:酸性雨でない、pH5.3〜5.6:比較的酸性度が低い酸性雨、pH5.2以下:生物の影響が出始めると言われている酸性雨) 。
都道府県別に見ると、最も酸性度が強かったのは山梨県でpH5.54、以下、山形県がpH5.56、北海道がpH5.58、栃木県がpH5.60、広島県と佐賀県がpH5.61で続いた。一方、最も酸性度が弱かったのは鳥取県でpH5.87だった。
日本と同じく梅雨の季節がある韓国、香港、上海、インド、マレーシアでも酸性雨調査を行ったところ、すべての国で酸性度が安全値とされるpH5.7を上回るpH6.4という結果になり、酸性雨ではないことが明らかになった。空気がよどんでいるイメージのある中国でも日本の平均値を上回っており、上海の調査を担当した同社社員からは「上海万博に向けた政策のおかげではないか」との意見もあったという。
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