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六本木の超高層ビルで自然を感じる「ネイチャー・センス展」(3/4 ページ)

「ネイチャー・センス展」は、異なるジャンルで活躍する3人の日本人アーティスト、吉岡徳仁、篠田太郎、栗林隆による企画展だ。東京・六本木の森美術館で11月7日まで開催中。

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 アザラシやペンギンといった水陸両方に棲む動物をひょっこり登場させるインスタレーションなど、観る者の視点をがらっと変えるユニークな作品を次々と生み出している栗林隆氏。その“視点の切り替え効果”を存分に使った作品が今回も展示されている。

 まず紹介したいのは、和紙と紙パルプだけでできている「ヴァルト・アウス・ヴァルト(林による林)」、地中から唐松を模した美しい林を見上げる構造の作品だ。

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栗林隆「ヴァルト・アウス・ヴァルト(林による林)」2010年 撮影:渡邉修 写真提供:森美術館

 人間1人がひょっこり頭を出せる穴がいくつかあって地上を覗きみる仕掛け、その先に地平線が見えてくるような臨場感。まるでモグラになったような視点に、新鮮な驚きを感じる。

 さらに、作品「インゼルン」では4メートルほどの巨大な山が出現するのだが、その山を上からも俯瞰することができるようになっている。上から見ると、そこに見えているのはほんの少しの陸地。世界の成り立ちを根本から見直す不思議な経験をすることができる。

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栗林隆「インゼルン 2010(島々2010)」2010年 撮影:渡邉修 写真提供:森美術館

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