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市民が選ぶ「エコカー・オブ・ザ・イヤー」に、どのクルマが選ばれた?松田雅央の時事日想(4/4 ページ)

ドイツに「エコカー・オブ・ザ・イヤー」という賞があるのをご存じだろうか。自動車業界ではなく、VCD(ドイツ交通クラブ )という環境系市民団体が主催している。業界のしがらみに一切とらわれないので、“市民が選ぶエコカー”といえるだろう。

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市民の声がメーカーと国を動かす

 VCDがエコカー・オブ・ザ・イヤー・プロジェクトを主催しランク付けを行う目的は、協会員と消費者に対する働きかけと、メーカーや国に対する働きかけという2面性を持つ。

 協会員と消費者がよりエコロジカルなクルマを買うための手助けとなることはもちろん、結果的にエコカー市場の活性化に寄与するだろう。そしてこういった消費動向はメーカーのエコカー開発を後押しし、より優れたエコカーを生み出すモチベーションとなるはずだ。また、政治的な議論を呼び起こしクルマの環境規制や自動車のエコ化の流れを強化することも期待できる。

 そもそも筆者がVCDのエコカー・オブ・ザ・イヤーのことを知ったのは全国ネットのテレビニュースであり、メディアの注目度がかなり高いことが分かる。VCDの専門家はいわば「プロの目を持った市民」である。そういった一般市民の主張が世論、メーカー、さらには国にまで直接影響を与えるということは特筆に値することだ。

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