「クルマでデート」はもう古い?――若者のクルマ離れの実態
クルマは2〜3年前に比べて、買い物などの日常的な用途では頻繁に使われるようになったが、デートなどの非日常的なイベントには使われなくなっているようだ。朝日大学マーケティング研究所調べ。
娯楽の多様化やガソリン価格の高騰などで若者のクルマ離れがささやかれているが、実態はどうなっているのだろうか。
朝日大学マーケティング研究所の調査によると、クルマ保有者(20〜30代男性)の最近1カ月の運転目的は、1位「ちょっとした用事、買い物」(81%)、2位「外食時の移動」(46%)、3位「郊外のショッピングセンターに行く」(45%)。クルマ保有者(20〜30代女性)では1位「ちょっとした用事、買い物」(78%)、2位「家族の送迎」(40%)、3位「外食時の移動」(32%)だった。
運転の目的は2〜3年前と比べてどう変わったのだろうか。14の目的別に、2〜3年前と比べて頻度がどう変化したか尋ねた。頻度が増えたのは「ちょっとした用事・買い物」。逆に頻度が減ったのは、「テーマパーク・アミューズメント施設に行く」「都心のデパートに行く」「デート」などだった。この結果について朝日大学マーケティング研究部は、「非日常のイベントの用途や目的が下がっている」としている。
消費者のクルマへの興味も、ほかの商品やサービスと比べて低くなっているのだろうか。クルマ保有者・非保有者双方に、24の商品・サービスについて、2〜3年前と比べた興味の変化を尋ねた。すると、双方ともに最も興味が増えたのはパソコン。(興味が増えた人の比率−興味が減った人の比率)順に24項目を並べると、クルマは保有者で10番目、非保有者だと23番目に過ぎなかった。
インターネットによる調査で、対象は首都圏在住の20〜39歳男女400人(クルマ保有者・非保有者が200人ずつ)。調査時期は2月8日から13日。
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