最高醸造責任者に聞く、ギネスビールの“正しい”飲み方(2/3 ページ)
アイルランドで生まれたギネスビールを飲んだことがないという人も多いのでは。そもそもギネスビールは他のビールのように、グラスに注いですぐに飲んでいけない。そこでギネスビールの最高醸造責任者に、“正しい”飲み方を教えてもらった。
ギネスビールを注ぐ上での注意点
――まずギネスビールを飲むときに、注意することは何でしょうか?
マーレイ:ギネスビールをグラスに注いだときに泡立つカスケードショーは、“儀式”のようなもの。そしてその儀式を楽しんでもらいたいですね。
ギネスビールをおいしく飲むためには、3つのことが欠かせません。まず素晴らしいバーに行くこと。そこで良いバーテンダーに注いでもらい、最高のサービスを受けてください。2つめはグラスに注がれた美しいギネスビールを見つめてください。アイルランドでは「(ギネスビールを)目で飲む」とも言われています。3つめは飲むときの味わいと香味を楽しむこと。口の先は甘み、そしてのど元では苦味を感じてもらいたいですね。
――ギネスビールを注ぐ上で大切なことはありますか?
マーレイ:まず美しいグラスを用意してください。サーバーのヘッドをゆっくりと傾ければ、ビールの液体が生き生きとしてきます。ギネスビールはグラスに一気に注ぐのではなく、2段階に分けて注がなければいけません。なぜならこれから飲もうという人に、グラスの中で生き生きとしているギネスビールを堪能してほしいから。またきれいな泡をつくるために、時間をかけなければいけない。そして119.5秒待てば、ギネスビールをおいしく飲むことができますよ(笑)。
缶から直接飲んではいけない
――ギネスビールの缶で注ぐ場合には、どのような点に注意しなければいけませんか?
マーレイ:まず自然乾燥させた常温のグラスを用意してください。できればギネスビールのためにデザインされた専用のグラスがいいのですが、なければ大きめのグラスを使う方がいいでしょう。
缶は3時間以上、冷やしてください。そして缶をなるべく揺らさずに、平らな場所に缶を置いてから開けてください。一気にタブを引いて、すぐに飲んではいけません。缶の中の泡が盛り上がってくるのを待ち、グラスを45度ほどに傾けてください。缶はグラスから数センチ離し、ゆっくりと注いでくださいね。そしてサーバーで注ぐときと同じように、泡立ちを楽しみながら119.5秒待てばおいしく飲めますよ。
ちなみに絶対にやってはいけないこととして、ギネスビールは缶から直接飲んではいけません。またグラスを冷やさず、高い位置から注がないでくださいね。
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