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アートだけじゃない、デザインの六本木へ:秋の東京デザイン祭り(2/3 ページ)

春に行われている「六本木アートナイト」や各美術館の連携イベントとともに、“アートの六本木”というイメージが徐々に浸透してきた六本木。東京デザインウィークの期間中、今度は「デザイン」に特化し、盛りだくさんのイベントが開催される。

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 さらに、六本木といえばアクシス。今年のアクシスは全館をあげて、more treesと共同で「more trees展〜森を感じる12日間」を開催する。アクシスビル中庭と地下1階では、現在開催中の瀬戸内国際芸術祭にて「ファスナーの船」で一躍話題となっているアーティスト・鈴木康広氏による、インスタレーション作品の展 示が行われる。

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「空気の森」鈴木康広

 「空気の森」と題して、アクシスの中庭に巨木を出現させる試みと、地下1階のエレベータ前で来場者や森の仕事にかかわる人々と一緒に作り上げる参加型作品「more trees(もっと木を!)」の合計2作品。アクシスの中庭には、あの倉俣史朗氏による傑作と名高い吹き抜け階段があるのだが、その階段と競い合うように森が出現することになりそう。

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「木の森」鈴木康広

 また、アクシスギャラリーでは、森林の現状と森林への取り組みを紹介しながら、間伐材を使った新しいプロダクトの発表が行われる。日本は国土の67%が森林に覆われており、その森林の40%は人の手で植えられた人工林。森林を健全に維持するためには定期的に間伐を行わなければいけないのだが、近年、国内の林業の衰退とともに、手つかずのまま放置されるようになってしまった。「間伐」は、地面に太陽の光が差し込むことで、下草が生え、保水力のアップや土壌流出の防止など様々な環境保全効果をもたらす、先人の知恵。そこで生じた間伐材を「Play the Living」のコンセプトのもと、若手から大御所までさまざまなクリエイターがmore treesオリジナルのプロダクトとして生まれ変わらせた。

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「木片の時計」小林幹也 Photo:Takumi Ota
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「キッチンの積み木」鈴野浩一 Photo:Takumi Ota

 例えば、端材をパズルピースのように組み合わせて仕上げた小林幹也氏による「木片の時計」や、鈴野浩一氏による積み木の形をしたキッチンツール「キッチンの積み木」、そして清水慶太氏による木のランプシェード「サンライト」など、すべて間伐材を素材に使った、暮らしを彩るさまざまなアイテムが発表される。

 中でも、倉本仁氏による「スティック・モビール」は大量に会場をにぎわせることになりそう。木のぬくもりについて、あらためて感じることができる展覧会となりそうだ。

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「スティック・モビール」倉本仁 Photo:Takumi Ota

 さらに、more treesに賛同する写真家による写真展もアクシスビル館内各所で開催。その売上の一部を日本の森林保全活動に寄付する予定だ。大都会の六本木にいながら、木について考え、森を感じられる12日間となる。

more trees展 森を感じる12日間

アクシスギャラリーおよびアクシスビル内 東京都港区六本木5-17-1

10月27日(水)〜11月7日(日)Open.11:00〜19:00(最終日は17:00まで)

参加クリエイター:深澤直人、鈴野浩一、鈴木康広、小林幹也、清水慶太、倉本仁、熊谷有記、角田陽太

参加写真家:市橋織江、井上佐由紀、今井智己、渋谷征司、鈴木心、瀧本幹也、田島一成、辻佐織、津田直、泊昭雄、長島有里枝、新田桂一、端裕人、蓮井幹生、平間至、広川泰士、ホンマタカシ、松江泰治、MOTOKO、若木信吾


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