泊まれるエキシビション「LLOVE」がスタート（5/5 ページ）

オランダと日本のクリエイターによる、泊まれるエキシビション「LLOVE」が10月22日から始まった。オープン初日の会場の熱気からは、ここ数年あまり感じることのなかった、東京からデザインを発信していく、そんな機運を感じた。

[加藤孝司，エキサイトイズム]

　建築家、中村竜治氏の304号室「池」は収縮性のあるひもが部屋を上下に二分している。部屋に池をつくるというときに、伸びるひもというのはすぐにイメージされたのだろうか。

　「タイトルより先に素材が先にありました。最初は部屋を特殊な布で2つに分けて、特殊な床、というふうに考えていました」

　何だか楽しくなってしまう空間のイメージつくりは、中村竜治氏ならではのものだ。

　「池というタイトルなのですが、水に満たされていて、お客さんはそこにつかっているというイメージです。体育座りをすると目線にちょうど水面がくるようにひもがつくられています。張られているひもは収縮性があって、伸ばしたり、顔を出したりして遊ぶことができます。泊まった人がいろいろな使い方や遊び方を考えるという部屋です」

　LLOVEのギフトショップ「SOUVENIR FROM TOKYO＋AMSTERDAM」で販売される、LLOVEピローケース＆バッグは、ピローケースにもショルダーバッグとしても使える2WAY。デザインは森美穂子氏。

　宿泊者がチェックイン手続きをするためのフロントは、ピンクのド派手なアクリル版で飾られる。空室状態の部屋に割り振られた液晶モニターには、これから宿泊する部屋の模様がスライドショーで流れている。

　エントランスに出店している本屋「BOEK DECK」では、「UTRECHT」と編集系グループ「Whatever Press」により、オランダ関連書籍を販売している。館内で使われなくなっていた扇風機や脚立、コートハンガーなどをテーブルの脚に見立てた、本の陳列台にも注目。デザインは建築家の門脇耕三氏。BOEK DECKではイベント会期中、カルチャートークなどのイベントも開催されるという。

LLOVE

10月22日（金）〜11月23日（火・祝）

代官山iスタジオ　東京都渋谷区恵比寿西1-36-10（代官山駅より徒歩1分）

客室展示：10月29日〜11月3日　12:00〜17:00　入場無料（ほかの期間はアポイントメント制）

客室：ダブル1万4800円〜、シングル8800円〜（朝食付き1泊のルームチャージ、予約は公式サイトから。10月29日〜11月3日は連泊できません）

客室とバスルーム・ギャラリー「YOKUJO」の見学　10月29日〜11月3日　12:00〜17:00

上記期間以外の見学はホテルフロント（03-3461-8813）まで。