コラム
「分からないことはお客さまに聞け」の落とし穴(2/3 ページ)
「分からないことはお客さまに聞け」と言われたり、思ったりしたことはないだろうか? 筆者は、お客さまに聞いて学んでいいのは、「お客さまの理想像」と「苦情とご指摘」だけだと主張する。
業界を勉強する
多くの企業の多くの社員が、自社の商品の勉強を一生懸命している一方、お客さまについて知ることを怠りがちな傾向があります。お客さまのWebサイトをチェックするところまではやっているかもしれませんが、僕が「もう一段やれば大きな学びになるのになあ」と思うのが、お客さまが属している「業界について勉強する」ということです。
「それでなくても忙しくて時間がないのに、そんなことやっていられない」という声が聞こえてきそうです。しかし、思ったほど時間のかかることではないですし、時間をかけた分だけ大きな学びを得ることができ、後々の役に立つことなのです。
- お客さまの企業の属する業界の本を1冊でもいいから読む(できれば3冊)
- お客さまのWebサイトだけではなく、競合会社のホームページも確認してその違いを理解する
いい仕事というものは、いつもお客さまとの対話から生まれるものだと思います。会話が成り立たなくては、いいものは生まれません。
「イノベーションは顧客との対話から生まれる」という言葉があります。仕事の改善改革、新しいパラダイムに基づいた商品や事業などは、すべからくお客さまとの対話から生まれるということです。お客様の業界の予備知識を持ち、ライバルの存在を知っている状態で初めて対話の土壌ができると思います。
Copyright (c) INSIGHT NOW! All Rights Reserved.
