好調な店と不調な店、店長の考え方に違い
百貨店やスーパーが衰退する一方、格安店が勢力を拡大するなど業界地図が変化しつつある小売業界。その最前線に立つのが店長だが、その仕事をする動機と売り上げとの間にはある程度の関係があるようだ。ジェイティービーモチベーションズ調べ。
百貨店やスーパーが衰退する一方、格安店が勢力を拡大するなど業界地図が変化しつつある小売業界。その最前線に立つ店長たちはどのようなことを考えて仕事をしているのだろうか。
ジェイティービーモチベーションズの調査によると、物販(小売)店店長に「勤め先の店舗の店長を続ける理由」を尋ねたところ、最も多かったのは「今、転職をするのは難しいから」(28.3%)というやや後ろ向きな理由だった。以下、「店の責任者として仕事に権限を持てるから」が27.0%、「自分の仕事が日々の売り上げとして、形になるから」が8.7%、「好きなものに囲まれて仕事ができるから」が8.3%、「好きな接客の仕事ができるから」が8.0%、「何となく」が6.3%で続いた。
売り上げの昨年対比別に見ると、前年より5%以上売り上げが高い店の店長は「店の責任者として仕事に権限を持てるから」(33.3%)の割合が高く、前年より5%以上売り上げが低い店の店長は「今、転職をするのは難しいから」(32.7%)の割合が高かった。
最も望むのは「売り上げ対策」
「仕事に対して強く望んでいること」を聞くと、最も多かったのは「売り上げアップのための、対策が欲しい」で41.3%。以下、「休む時間や休日が欲しい」が37.3%、「店の設備を充実させてほしい」が36.0%、「将来のキャリアの見通しを立てたい」が30.3%、「スタッフの指導や教育を、効果的に行いたい」が23.3%で続いた。
売り上げの昨年対比別に見ると、前年より5%以上売り上げが低い店の店長は「売り上げアップのための、対策が欲しい」(50.3%)の割合が半数を超えていたが、前年より5%以上売り上げが高い店の店長は「店の設備を充実させて欲しい」(39.2%)や「将来のキャリアの見通しを立てたい」(33.3%)、「休む時間や休日が欲しい」(31.4%)の割合が高く、売り上げ対策よりも、店の設備や自身のキャリアに関心が集中しているようだ。
インターネットによる調査で、対象は20〜69歳の物販(小売)店店長300人(男性235人、女性65人)。調査期間は10月14日から16日。
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