人の感情に影響を与える色。『ファウスト』や『若きウェルテルの悩み』などで知られるゲーテも『色彩論』で色の意味について考察し、後世に影響を与えている。
ソニーの調査によると、「今年1年間の自分を色で表すと何色?」と尋ねたところ、トップは男女とも「ブルー(青色)」だった。以下、男性は2位「ブラック(黒色)」、3位「ブラウン(茶色)」、一方の女性は2位「ブラウン」、3位「バイオレット(すみれ色)」が続いた。
ソニーでは「ゲーテの色彩論では、ブルーは静寂・信頼感を与える色であり、反面、寂しさの象徴でもある色と読み解かれており、今年は比較的多くの人が落ち着いていて、平和であったとも感じられるが、寂しさも感じられていたと見受けられる」とコメントしている。
「今、自分に必要だと思う色は?」と聞くと、トップは年代によって異なり、10代と20代では「レッド(赤色)」、30代と50代では「グリーン(緑色)」、40代では「オレンジ(橙色)」だった。その理由としては、10代と20代は「色々なことに積極的に挑戦したい」「元気にいきたい」、30代以降は「日々の疲れを癒やしたい」「落ち着いて腰をすえて物事に取り組みたい」といった声が多く見られた。
日本に必要な色はレッド
日本は世界有数の経済大国であるものの、近年、成長が鈍化している。「今、最も日本に必要だと思う色は?」と尋ねると、トップは「レッド」で33.6%。以下、「オレンジ」が21.4%、「グリーン」が13.8%、「ホワイト(白色)」が9.2%、「ブルー」が8.6%、「イエロー(黄色)」が5.6%で続いた。
「レッド」と答えた人の理由では、「情熱・元気が足りない」「もっと世界に主張してほしい」といった声が多く挙がった。ゲーテの色彩論でもレッドは情熱や愛、積極性を与えてくれる色と読み解かれている。
インターネットによる調査で、対象は10〜50代男女500人(男性250人、女性250人)。調査期間は11月5日から8日。
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