コラム
iPadは終わったのか? いやこれからが本番だ:郷好文の“うふふ”マーケティング(3/3 ページ)
一時の熱狂がおさまり、販売台数も減少しつつあるiPad。しかし、iPadが提示した社会や仕事のスタイルには極めて意義深いものがあると筆者は主張。そのスタイルの未来について分析する。
タブレット端末は企業にこそぴったり
最後に「企業の中の導入の壁」に触れる。iPad持ち込み禁止の企業は多い。セキュリティが甘いからだ。だが、電子カタログとして使うだけのiPad投資なんてもったいない。米国では事業システムにiPadが入り込みつつあるのに(参照リンク)、そんなに閉鎖的でいいのか?
営業から企画、販促、そして教育にも、iPadのようなタブレット端末は企業ユースにピッタリ。ある時は創造者(企画書作成)、ある時はコメンテーター(業務報告者)として、いつでも額を寄せ合って企画や開発会議が始まる。在庫問い合わせも、リモートでの書類呼び出しも手軽にできる。
何よりまず経営トップが使ってほしい。ソフトバンクの孫正義社長の「ノートPCが恥ずかしい時代来る」という発言は、自社利益誘導が過ぎると思うが、行動する社長にこそタブレット端末はピッタリだ。次は社長さん向けに「100万円ぽっきりソリューションカード」でも作ることにしよう。
関連記事
- 中国を苦手にするニッポン。その理由は“分かろう”としないから
先日、中国企業との経営統合を発表した日本のPR会社ビルコム。大企業でも中国でのマーケティングには苦戦している中での大胆な決断だが、この背景には何があるのだろうか。ビルコムCEOの太田滋氏にその理由を聞いてみた。 - コンビニのパスタが、“モチモチ”している理由を探る
「コンビニのパスタはあまりおいしくないのでは」と思っている人も少なくないだろう。しかし実際に食べてみると、モチモチしていておいしいのだ。そこでローソンの開発担当者に、パスタ開発の裏話を聞いた。 - 成功する事業は社会的ニーズが説明できる――CSR活動の本質とは?
近年、多くの企業が取り組むようになったCSR活動。その中でもうまくいく活動とうまくいかない活動があるが、NECのCSR推進部で社会貢献室マネージャーを務める村上雅彦さんは「うまくいく事業は、社会的課題が説明できる」という。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.