コラム
OJTが本当に必要なのは、新入社員ではなく管理職(2/2 ページ)
OJTというと新入社員教育を瞬間的に思いつくほど、新人とセットのようになっている手法である。しかし、OJTは決して新入社員の教育のためだけにある手法ではなく、むしろ管理職の教育にこそ必要な手法だと筆者は説く。
管理職の育成にこそOJTが必要
新入社員の育成に熱心になるのは、今まで学生だったという立場と給料をもらってビジネスをするという立場の違いが明確で、会社や商売の知識がないことがはっきりしているからでしょう。しかし、管理職も、指示命令系統における違う立場、経営資源を預かる立場になるわけで、メンバーとはステージが異なるわけですし、管理・マネジメントの知識や視点がないことがたいていの場合ははっきりしているので、同じようにその育成に注力しなければなりません。
やるべきことはメンバーの延長線上にあって、ちょっと給料が高くて肩書きがついているだけという位置付けにされている会社には必要ないでしょうが、管理職らしい機能の発揮を期待するのなら、その育成にはOJTの手法を用いて、計画的に臨まなければなりません。(川口雅裕)
関連記事
- ドラッカーの「弱みに集中するな」を実践するために
ドラッカーの「自らの強みに集中せよ」は、リーダーにも若手社員にも大切な言葉。その実践は容易ではないが、少なくとも「弱みに集中する」ような指導や自己認識はやめたいものだと筆者は主張する。 - 新卒の採用開始時期を遅くすると、何が解決するのか?
就職活動の早期化是正のために、大手商社が大学4年生の4月以降に採用活動を行う方向になっている。しかし、「就職活動の最大の問題は、学生が職業や就職を意識するのが遅すぎることではないか」と筆者は主張する。 - 「仕事を任せない上司」に腹を立てている若者へ
「仕事を任せられない上司が増えている」という発言を耳にした筆者。なぜ上司は仕事を任せられなくなったのか。その原因として2つのことが挙げられると筆者は主張する。
関連リンク
Copyright (c) INSIGHT NOW! All Rights Reserved.