海外で働きたい学生と内定率の関係
社内公用語を英語にする企業が増えてきているが、グローバル志向の学生と内定率にはどのような関係があるのだろうか。レジェンダ・コーポレーションの調査によると、相関関係があることが分かった。
社内公用語を英語にするなど海外展開に積極的な姿勢を見せる企業が増えているが、「海外で働きたい」と考えている学生は内定を得やすいのだろうか。
2011年4月入社を目指す学生に希望勤務地を聞いたところ「海外で働きたい(働いてもよいを含む)」と答えたのは47.7%。さらに5月時点の内定率を見てみると、海外志向が51.0%、国内志向が37.0%と、グローバル志向を持つ学生は内定を得やすい傾向があることが、レジェンダ・コーポレーションの調査で分かった。
新卒採用もグローバル志向に
企業の人事採用担当者へ学生にグローバル志向を求めますか、と聞いたところ「求める」は59.5%、「求めない」は31.0%。さらに採用活動中に出会った学生でグローバル志向を感じましたか、と尋ねると「感じた」は46.0%、「感じなかった」は40.5%。企業がグローバル志向を求める割合と、出会った学生がグローバル志向を持っていると感じた割合には13.5%の差があった。
「企業は海外企業との競争激化、国内需要の頭打ちという状況を受け、海外に新たな活路を見出そうとする割合が高まっている。その結果、新卒採用においても学生にグローバル志向を求めるようになってきたと推測でききる。学生にとっても、海外が身近な存在となり、企業が置かれている環境を察し、働く場所として海外も視野にいれつつあるが、その割合は企業の求める割合には満たず、特に女性は、限定された地域で働きたいという割合が男性よりも高くなった」(採用コンサルタント・大場智代美)としている。
インターネットによる調査で、2011年4月入社を希望する学生5267人と採用活動を行っている企業74社が回答した。調査期間は5月13日から5月19日まで。
関連記事
- 20代の若者が、“心のキレイ”な人を食い物にしている
「手取りの給与は十万円台、賞与はなし」といった劣悪な条件のNPOは少なくない。ワーキングプアに耐え切れず辞めていく20代も多いが、その背後には“若者が若者を搾取する”という事実があるという。 - ここでは働きたくないなあ……と大学生が思う業界
あなたはどこの業界で働きたいですか? 2011年3月卒業予定の大学生に聞いたところ「商社」がトップ、次いで「銀行」「食品」と続いた。日経HR調べ。 - 中小企業で働く人、冬のボーナスはいくら?
大阪に拠点を置く中小企業で「ボーナスを支給する」と答えた企業は50.4%であることが分かった。減少するのは4年連続で、調査開始(1998年)以来の最低値を3年連続で更新することになった。大阪市信用金庫調べ。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.