今年はテレビも来たぞ、『らき☆すた』聖地の鷲宮神社へ初詣に行ってみた(2/2 ページ)
アニメ『らき☆すた』の舞台となったことをきっかけに、正月三が日の参拝者数を、2007年13万人→2008年30万人→2009年42万人→2010年45万人と順調に増やしている埼玉県久喜市の鷲宮神社。今年はどうなるのか、年越しの様子を見に行ってみた。
2011年の参拝者数は2010年を超えるか
23時30分ころに鷲宮神社に戻った時、目の前の光景に驚いた。21時に行列はまったくなかったのだが、拝殿から鳥居までずらっと行列ができており、しかも年越しを前にして行列の伸びるスピードが加速度的に増加していたのだ。やはり、紅白歌合戦などを見終わってから初詣というところなのだろう。結局、年越しの瞬間の行列は、昨年より10メートルほど長くなっていたように思う。
0時45分からはフジテレビの中継が始まり、『らき☆すた』の主人公、泉こなたの声優を務めた平野綾さんが登場すると、現場の興奮は最高潮に達する。
しかし、ファンが「あーやー」と叫んでいる後ろで、筆者の隣にいた地元の女性は「あの人、誰?」と言っているなど、人によってテンションがまったく違っていたのが興味深かった。『らき☆すた』で町おこしをしているので、キャラクターは目にしているのだろうが、その声優まではあまり知られていないようだ。
とはいえ、この放送を見たからなのか、地元の人がどんどん参拝の行列に加わってくる。2010年は年越しの瞬間から少しずつ列が短くなっていったのだが、2011年では逆に長くなっていた。テレビの力は恐ろしいものである。
中継の合い間に絵馬を見ると、今年もアニメキャラクターなどを絵馬に描いた「痛絵馬」は健在。『らき☆すた』のキャラクターのほかに、『けいおん!』や『侵略!イカ娘』のキャラクターがよく描かれていた。
ちなみに鷲宮ファンが交流できるように、鷲宮商工会公認の「鷲宮SNS」が2010年1月に作られており、聖地巡礼の様子を書いた日記などが更新されている。こうした仕組みも、聖地巡礼を一過性のブームに終わらせないことに貢献しているのかもしれない。
2010年は3時半ごろに参拝客はいなくなったが、2011年はフジテレビの中継が4時ごろまであったためか、筆者が6時半ころに帰るまで参拝の列が途絶えることはなかった。
そのため、1日早朝時点での参拝者数は、2010年より間違いなく多くなっているはずだ。フジテレビの中継で認知度も上がっているはずなので、参拝者数は2011年も過去最高記録を更新するのではないかと思う。
関連記事
- その後の鷲宮神社
2010年への年越しを『らき☆すた』の聖地、鷲宮神社で迎えた筆者。結果的に鷲宮神社への初詣客は昨年を3万人上回り、45万人に達したという。年越しから1週間以上たった今、改めてその様子を見に行くことにした。 - 『らき☆すた』の聖地、鷲宮神社で初詣をしてきた
アニメ『らき☆すた』の舞台となったことから、ファンが“聖地巡礼”するようになった埼玉県鷲宮町の鷲宮神社。観光客も急増し、2009年の正月三が日初詣客は42万人と埼玉県2位となった。そのブームは今年も続くのか。実際に行って確かめてみることにした。 - 『らき☆すた』『true tears』に学ぶ、アニメツーリズムの可能性
アニメコンテンツを中心にして町おこしをする事例が近年増加している。その代表的な例が、『らき☆すた』によって町おこしをはかった埼玉県鷲宮町や、『true tears』で町おこしをはかった富山県南砺市などだ。東京国際アニメフェアのシンポジウムで、キーパーソンたちが町おこしの裏側を語った。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.