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コラム

記者の出世は“見えない壁”で決まる、歪な内情相場英雄の時事日想(3/3 ページ)

「会社の人間関係に悩んでいる」といったビジネスパーソンも多いだろう。メディアも例外ではなく、いわゆる“閥”が幅を利かせている。今回の時事日想は、メディア界の社内階級制度などに触れてみる。

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 そして別の新聞社のベテラン記者と会食するため、都内の居酒屋に向かった。

 店に着くなり、同記者が周囲を見回し始め、筆者は仰天した。「このエリアは、◯△局長の縄張りだから」というのがその理由だった。縄張りの意味が分からず、筆者がその意図を質すと同記者は所属する新聞社の二大派閥の存在を明かしてくれた。「どちらかの派閥に所属しなければ、部内での出世や海外勤務の希望が通らなくなる」ということだった。この記者は派閥嫌いで、どちらにも属さないことをポリシーとしていたため、同僚記者によっていらぬ詮索を受けぬよう細心の注意を払っていた、というわけだ。

目に見えない壁が存在する

 このように、大手メディアの内部ではさまざまなキャリアを経た人材が存在する。また、出身大学ごとの学閥、あるいは所属する部門ごとの部閥、生え抜き、あるいは中途など採用時の「出自」など、目に見えない壁が存在する。

 だが、「記者はネタをあげてきてなんぼ」だと筆者は思う。読者や視聴者のもとに、いかに良い記事を提供し続けることができるかが、本分に他ならないからだ。

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