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クロレッツがシェアを伸ばしているワケコンビニ、ヒット商品の理由(1/2 ページ)

あるコンビニチェーンで、お菓子分類の売り上げの12%を占めているガム。小スペースでも陳列できることから、面積当たりの売り上げ効率もトップレベルとなっている。そのガム市場でここ数年で最もシェアを伸ばしているのがクロレッツだ。その躍進の理由とは?

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「コンビニ、ヒット商品の理由」とは?:

限られた売り場を最大限に活用して、面積当たりの売り上げを高めているコンビニ。約100種類の新商品が毎週発売されているが、売れない商品は発売から2週間ほどで撤去されてしまう。厳しい審判をくぐり抜け、コンビニでヒットしているのはどんな商品なのか。一般には「おいしい商品」「お得な商品」「テレビCMが放映されている商品」が売れると思われがちだが、実は重要なのは「店頭展開」。このコラムでは、コンビニのヒット商品を展開方法の観点から分析していく。


 コンビニのレジカウンターの前に陳列されている商品といえば、代表的なものは「ガム」だろう。コンビニでのガムの位置付けは非常に重要で、あるコンビニチェーンではお菓子分類における売上構成比の12%を占めている。

 そして、ガムの商品としての真の優位性は、面積当たりの売上効率の良さにある。例えば、チョコレートは売上構成比ではガムの約2倍あるのだが、チョコレート売り場のスペース(展開面積)はガム売り場のスペースの2〜3倍必要となるので、面積当たりで見るとガムの方が効率が良くなるのだ。

 次の表は、お菓子分類の商品の面積当たりの平均日商を比較したものである。コンビニにおけるガムの重要性が認識できるだろう。


あるコンビニチェーンのお菓子分類における、面積当たりの平均日商比較

ここ数年でクロレッツが躍進

 それではコンビニでは、どんなガムが売れているのだろうか。現在、ガム分野では「キシリトール」「ACUO」「フィッツ」(ロッテ)、「クロレッツ」「ストライド」(キャドバリー)、「キシリッシュ」(明治製菓)の6ブランドがしのぎを削っている。

 次の表は、あるコンビニチェーンにおける2006年11月と2010年11月のガムの売れ筋ベスト10の販売数合計を比較したものである。この4年間でクロレッツが21%から33%にシェアを伸ばし、キシリトールが22%から13%へとシェアを落としていることが分かるだろう。


あるコンビニチェーンにおける2006年11月と2010年11月のガムの売れ筋ベスト10の販売数合計
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