人工衛星から時刻データを受信する腕時計「Eco-Drive SATELLITE WAVE」――シチズン
シチズン時計ブースの大型スクリーンで流れるジャパニメーション。「APPLESEED XIII」の映像がなぜバーゼルに? その答えはデュナンとブリアレオスの腕にあった。
「バーゼルワールド2011」、ホール1の1階「Hall of Dreams」の右奥にブースを構えるシチズン時計。ブースの壁に据え付けられた大型スクリーンには、腕時計の国際見本市ではあまり見かけない映像が流れている。
2011年6月13日公開予定の「APPLESEED XIII」の映像がなぜバーゼルに? 疑問を抱きつつアニメーションを見続けていると、カメラは主人公デュナンとブリアレオスの腕にフォーカスする。
バーゼルでお披露目されたばかりの腕時計「Eco-Drive SATELLITE WAVE(エコ・ドライブ サテライト ウエーブ)」だ。これは、衛星軌道を回る24基の人工衛星の中から一番近い1基をサーチして日付信号と時刻信号を受け取り、自動的に正確な時刻に修正する。電波の受信エリアが限られる既存の電波時計を超える新しい腕時計といえる。
「地球上のどこでも、光がある限り正確な時刻を刻み続ける」――シチズン時計の担当者は語る。光を動力に変換するエコ・ドライブを搭載し、世界中のすべての場所で、広い空があればいつでも人工衛星からの信号をキャッチできる。
そして、これは展示会用のコンセプトモデルでないという点も注目だ。発売時期は2011年秋、価格は決まっていないが30万円台になるという。
人工衛星からの信号や光、オーロラをイメージするグリーン
文字盤の円周部や時分針、そして黒いセラミックとステンレススチールを組み合わせたケースやウレタンのバンドにアクセントを与えるグリーンのライン。これは、衛星から受信する信号、エコ・ドライブの動力元となる光、そして太陽風と酸素原子が反応して北の夜空に浮かび上がるオーロラをイメージする。
丸みを帯びたケースは地球を、サファイアガラスを使ったガラスベゼルやガラスは宇宙空間を、そしてガラスベゼルに埋め込まれた金属製のリングは衛星軌道がモチーフになっている。円周部に配されたグリーンのスパイラルパーツは、人工衛星と腕時計をつなぐ電波の波長だ。
サイズは48.5×20.4ミリ(ケース径×厚さ)。主な機能はパーペチュアルカレンダー、26都市対応ワールドタイム、5気圧防水など。ケースに使われているステンレススチールには、硬度を高めるデュラテクトDLC加工を施す。
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