日本政府観光局は4月14日、3月の訪日外国人客数が前年同月比50.3%減の35万3000人となったと発表した。前年同月比の減少率はこれまで最大だった1971年8月(同41.8%減)を上回り、過去50年のすべての月で最大となった。
震災前(3月1日〜11日)の訪日外国人客数は前年同期比4%増の21万5000人と堅調だったが、震災後(3月12日〜31日)は同73%減の13万7000人と激減した。津波の被害で仙台空港が閉鎖されたことに加え、各国政府が被災地や日本全体への渡航の自粛、延期を求める勧告を出したことが影響した。
地域別にみても、すべての国・地域からの訪日外国人客数が大幅に減少しているが、特に「ドイツ」が前年同月比64.6%減の5000人、「香港」が同61.2%減の1万4100人と、減少率が大きかった。
日本政府観光局では「海外の旅行会社各社は、特に福島第一原子力発電所事故の推移に注目しており、収束のめどがつくまでは、訪日旅行商品の企画・販売に慎重な態度を示す会社が大勢」とコメントしている。
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