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1000万円以下の家は本当に大丈夫なのか?あなたはどうする? 住まいの選び方(2/3 ページ)

長引く不況などの影響を受け、住宅メーカーは低価格の家を提供するようになった。中には1000万円を切る家もあるが、品質は本当に大丈夫なのだろうか。安い家のカラクリに迫った。

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「大きな家に住みたい」という夢に変化の兆し?

 さらに特徴的なのは、「大きさ」を引き算する消費者が増えてきたことだ。従来は「大きな家に住みたい」という日本人の昔ながらの夢が捨てきれず、広い延べ面積や多い部屋数を優先して、資材費や設備費を引き算する選択が多かった。

 しかし少子化が進み、家族の構成人数が減っていく中でより現実的な選択をする消費者が増えてきた。その一例として、1住宅当たりの延べ面積が2008年に減少に転じたことが挙げられる。

 戦後から増え続けてきた延べ面積が始めて減少に転じたことは一例に過ぎないが、実際に住宅購入の現場で「大きさ」(広さや部屋数)を引き算する消費者が増えてきた。

 また、以前の記事「『夢は持ち家』という人が、減っているワケ」でもお伝えしたように、これまでは1世帯4人という家族構成を想定して住宅が設計されていたが、今では世帯人員が2.56人にまで落ちている。「大きな家に住みたい」という従来の夢を追い続けると無駄に部屋数が多く、広さを持て余すような家ができてしまう。

 そのため、企画住宅からさらに「大きさ」を引き算した「コンパクトハウス(狭小住宅)」という住宅商品が出てきている。

 通常の注文住宅から「自由度」、そして「大きさ」を引き算することで、1000万円以下のコンパクトハウス(狭小住宅)が実現できているのである。品質を落としたコストカットではなく、広さや部屋数などの「大きさ」をカットする、空間ダイエット志向が強まっているのも、最近の特色である(大きさの引き算)。

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