コラム
1000万円以下の家は本当に大丈夫なのか?:あなたはどうする? 住まいの選び方(3/3 ページ)
長引く不況などの影響を受け、住宅メーカーは低価格の家を提供するようになった。中には1000万円を切る家もあるが、品質は本当に大丈夫なのだろうか。安い家のカラクリに迫った。
正しい住宅選びのために、正しい住宅知識を身につけよう
もちろん、単に安いだけで、そのカラクリが分からない場合は注意が必要である。
例えば「坪単価○○万円より」という売り出し文句で、「そんなに安いの?」と思って詳しく話を聞くと、結局のところそれなりの金額になってしまうというバターンがある。坪単価は、多くの場合、「工事金額」を「延床面積」で割って算出するのだが、算出方法に法定ルールがあるわけではない。そのため、吹き抜けやベランダ、小屋裏収納などが面積に含まれて計算され、坪単価が現実より安くなっている場合などがある。そのため、坪単価で判断するよりも、オプション料金などを含めた総額の金額で判断する方が賢明である。消費者にも甘い話に惑わされないような知識は必要である。
しかし「安かろう悪かろう」と決めつけてしまうのは、住宅選びの選択肢を狭めてしまい、結果的にその消費者が損をするだけだ。この記事で何度もお伝えしているが、大切なのは住宅選びの大切な知識を身につけること。読者の皆様は正しい知識を身につけ、自分らしい「引き算」を選択できるようになっていただければと思う。
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